低位相ジッタの差動出力水晶発振器:日本電波工業 NP3225SAB、NP3225SBB
日本電波工業は、低位相ジッタ差動出力水晶発振器として、LVPECL方式の「NP3225SAB」とLVDS方式の「NP3225SBB」を開発した。2020年2月からサンプル出荷を開始し、2020年9月の量産を予定している。
日本電波工業は2020年2月、低位相ジッタ差動出力水晶発振器として、LVPECL方式の「NP3225SAB」とLVDS方式の「NP3225SBB」を開発した、と発表した。2020年2月からサンプル出荷を開始し、同年9月の量産を予定している。
左=LVPECL方式の「NP3225SAB」/右=LVDS方式の「NP3225SBB」
NP3225SABとNP3225SBBは、フォトリソグラフィ技術を用いて開発した公称周波数範囲100M〜200MHzの基本波水晶振動子と、低ノイズ設計の差動発振用ICを採用した低雑音の差動出力水晶発振器だ。
NP3225SABはLVPECL出力に対応し、12k〜20MHzでの位相ジッタは代表値で42フェムト秒(発信周波数156.25MHz)。NP3225SBB、LVDS出力に対応し、12k〜20MHzでの位相ジッタは代表値で47フェムト秒(発信周波数156.25MHz)で、従来のLVDS差動出力水晶発振器より10フェムト秒低い。
大きさは3.2×2.5×1.0mm、電源電圧は2.5および3.3V、総合周波数許容偏差は最大±50×10−6。動作温度範囲は−40〜+85℃で、オプションで+105℃まで対応する。
5G(第5世代移動通信)、LTEなどのモバイル高速通信や、SONET、SDHなどの光通信、10Gビットイーサネット、SATA、PCI-Expressといったシリアル通信での用途を見込んでいる。今後は、HCSL出力にも対応し、製品のラインアップを拡充する予定だ。
公称周波数156.25MHz、LVPECL出力、電源電圧+3.3V、温度+25℃で計測した位相雑音特性のデータ例
公称周波数156.25MHz、LVDS出力、電源電圧+3.3V、温度+25℃で計測した位相雑音特性のデータ例
- 1008サイズ小型薄型の差動出力水晶発振器
大真空は、1008サイズの差動出力水晶発振器「Arkh.3G」シリーズとして、「DS1008JC」「DS1008JD」「DS1008JJ」「DS1008JK」を発表した。小型化、薄型化により、装置の実装効率向上に貢献する。
- 5G用基地局向け高温対応の小型OCXO
日本電波工業は、5G用基地局向けに、高精度恒温槽付水晶発振器「NH9070WC」「NH9070WD」を開発した。9×7mmの小型サイズで、95℃の高温に対応する。
- クロックICと水晶振動子を同一パッケージに統合
シリコン・ラボラトリーズは、クロックICと水晶振動子を同一パッケージに統合したクロックジェネレーター「Si5332」を発表した。新しいマルチプロファイル機能によって、最大16種類のクロックツリー構成を、単一のICに統合できる。
- 位相ジッタ57フェムト秒の差動出力水晶発振器
日本電波工業は、位相ジッタ57フェムト秒のLVDS差動出力水晶発振器「NP3225S」シリーズを開発した。低ジッタ基準クロックに対するニーズが高い、モバイル高速通信やシリアル通信での用途を見込んでいる。
- 最短で翌日出荷が可能なクロック用水晶発振器
京セラは、車載部品の世界的な信頼性規格であるAEC-Q100、同200に対応したSPXO(クロック用水晶発振器)「Z」シリーズのサンプル出荷を開始した。独自のプラットフォーム構造により、汎用品は最短で翌日、高安定度品でも最短1週間で出荷可能だ。
- キャリア近傍ノイズ−115dBc/HzのOCXO
日本電波工業は、測定器向けに公称周波数10MHzのOCXO(恒温槽付水晶発振器)「NH40M40LA」を発表した。位相雑音は、キャリア近傍ノイズが1Hz時に−115dBc/Hz、フロアノイズが100kHz時に−170dBc/Hzと低く抑えた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.