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仮想COMポート(Virtual COM Port)の使い方Q&Aで学ぶマイコン講座(78)(1/4 ページ)

マイコンユーザーのさまざまな疑問に対し、マイコンメーカーのエンジニアがお答えしていく本連載。今回は、初心者の方からよく質問される「仮想COMポート(Virtual COM Port)」についてです。

» 2023年03月03日 10時00分 公開

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 素朴な疑問から技術トラブルなどマイコンユーザーのあらゆる悩みに対し、マイコンメーカーのエンジニアが回答していく連載「Q&Aで学ぶマイコン講座」。

 今回は、初心者から多く寄せられる質問です。

 マイコンとPCで直接通信して、マイコンの内部状態をPCに表示したり、PCで入力した変数をマイコンへ送ったりする方法はありますか?

 USBが普及する前のPCには、RS-232C(EIA-232-D/E、ANSI/TIA/EIA-232-F-1997)と呼ばれる通信機能が付いており、RS-232Cコネクターとマイコンのシリアル通信機能をつなげて、直接マイコン/PC間でデータのやりとりができました。

 しかし、USBの普及により、最近のPCにはRS-232Cコネクターが付いていないため、PC側のUSBとマイコン側のシリアル通信間に変換機能を設ける必要があります。この変換機能が仮想COMポート(Virtual COM Port)です(図1

<strong>図1:仮想COMポート</strong>[クリックで拡大] 図1:仮想COMポート[クリックで拡大]

 仮想COMポート用のUSB-シリアル変換ICも市販されていますが、ここではSTマイクロエレクトロニクス(以下、ST)のSTM32 Nucleoボード*1)に実装されている仮想COMポート機能を例にして説明します。

 STM32 Nucleoボードでは、STM32マイコンのUSART2モジュールが仮想COMポートに割り当てられているため、USART2の通信仕様(速度、データのビット数、パリティの有無など)をPC側のターミナルソフト(Tera Termなど)と合わせることで通信が可能になります。

 ビット列の生データの通信や、C言語の標準出力関数printfを使った通信も可能です。

*1)https://www.stmcu.jp/design/hwdevelop/nucleo/

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