東芝D&Sがサージ保護用ツェナーダイオードシリーズを拡充:ツェナー電圧5.6〜36.0Vまで対応
東芝デバイス&ストレージ(東芝D&S)は、サージ保護用ツェナーダイオードシリーズ(5種)に、各10種のツェナー電圧ランクを追加した。マイクロ秒からミリ秒オーダーの長いパルス幅のサージから保護する。
東芝デバイス&ストレージは2024年5月、サージ保護用ツェナーダイオード「MKZ」「MSZ」「MUZ」「CUZ」「CEZ」シリーズの製品群の拡充を発表した。5つのシリーズそれぞれに、5.6〜36.0V(既存製品を含む)までの各10種のツェナー電圧ランクを追加し、幅広い電圧ラインに対応した。
サージ保護用ツェナーダイオード5シリーズ 出所:東芝デバイス&ストレージ
同製品は、マイクロ秒からミリ秒オーダーの長いパルス幅の開閉サージや誘導雷サージ、直流に近い過電圧から半導体デバイスを保護する。
既存製品と同様に、低ダイナミック抵抗と低クランプ電圧の特性によりサージを吸収しやすく、半導体デバイスに印加される電圧を抑えられる。
パッケージは、汎用のSOT-23をはじめ、3ピンパッケージのSOT-346(S-Mini)、SOT-323(USM)、2ピンパッケージのSOD-323(USC)、SOD-523(ESC)を採用し、さまざまな実装エリアに対応できる。
主な用途として、家庭用電気製品などの民生用機器からOA機器、電源などの産業用機器を見込む。
- メモリ容量が1MバイトのCortex-M4搭載モーター制御マイコン
東芝デバイス&ストレージは、Arm Cortex-M4コアを搭載した、32ビットのモーター制御マイコン「TXZ+ファミリー アドバンスクラス」の「M4K」グループに、フラッシュメモリ容量1Mバイトと512Kバイト製品を追加した。
- HDIP30パッケージ採用、ブラシレスDCモーター用600V耐圧IPD
東芝デバイス&ストレージは、ブラシレスDCモーター向けの600V耐圧IPD「TPD4163K」「TPD4164K」を発表した。リード挿入タイプのHDIP30パッケージを採用し、同社従来品と比べて実装面積が約21%縮小した。
- 通過特性が1.5倍、高周波信号スイッチ向けフォトリレー
東芝デバイス&ストレージは、半導体テスターなどの高周波信号スイッチ向けフォトリレー「TLP3475W」の出荷を開始した。パッケージの最適化により、高周波信号の通過特性が従来比約1.5倍の20GHz(typ.)に向上している。
- 過熱監視ICシリーズに新製品6種を追加
東芝デバイス&ストレージは、電子機器内の温度上昇を検出する過熱監視IC「Thermoflagger」の「TCTH0xxxE」シリーズに6製品を追加した。製品選択の幅が広がり、低消費電流で柔軟な回路設計が可能になる。
- 2200V耐圧デュアルSiC MOSFETモジュール
東芝デバイス&ストレージは、産業機器向けに、2200V耐圧のデュアルSiC(炭化ケイ素) MOSFETモジュール「MG250YD2YMS3」を開発、量産出荷を開始した。DC1500Vで用いる太陽光発電、エネルギー貯蔵システムなどの用途に適している。
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