東芝デバイス&ストレージは、電子機器内の温度上昇を検出する過熱監視IC「Thermoflagger」の「TCTH0xxxE」シリーズに6製品を追加した。製品選択の幅が広がり、低消費電流で柔軟な回路設計が可能になる。
東芝デバイス&ストレージは2023年9月、電子機器内の温度上昇を検出する過熱監視IC「Thermoflagger」の「TCTH0xxxE」シリーズに6製品を追加したと発表した。
Thermoflaggerは、発熱源付近にPTCサーミスターを配置することでサーミスターの抵抗変化を検知し、過熱状態となった際にFLAG信号を出力する。PTCサーミスターを直列に接続することで、複数箇所の過熱監視にも対応できる。
新たに追加したのは、「TCTH011AE」「TCTH012AE」「TCTH021AE」「TCTH022AE」「TCTH011BE」「TCTH012BE」の6種。既に同シリーズ品として「TCTH021BE」「TCTH022BE」を発売していて、合わせて8種となった。
今回のラインアップ拡充により、PTCO出力電流を1.0μAと10.0μAから、FLAG信号出力タイプをプッシュプルとオープンドレインから選択できるようになった。また、FLAG信号保持機能の有無も選択可能になり、より柔軟な回路設計が可能になる。
電源電圧は1.7〜5.5V、消費電流はTCTH011AE、TCTH012AE、TCTH011BE、TCTH012BEが1.8μA、TCTH021AEとTCTH022AEが11.3μAとなっている。検知電圧は0.5V、UVLO電圧は1.5Vとなった(Typ.)。
動作温度は−40〜+125℃。パッケージは、1.6×1.6×0.55mm(Typ.)のSOT-553を採用した。ノートPCをはじめとするモバイルデバイスや家電製品、産業用機器といった用途に適する。
なお同社は、以前より公開しているTCTH021BE版のリファレンスデザイン(オープンドレイン)に加えて、今回新たにTCTH021AE版のリファレンスデザイン(プッシュプル)を開発した。同社のWebサイトにて公開している。
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