2200V耐圧デュアルSiC MOSFETモジュール:東芝 MG250YD2YMS3
東芝デバイス&ストレージは、産業機器向けに、2200V耐圧のデュアルSiC(炭化ケイ素) MOSFETモジュール「MG250YD2YMS3」を開発、量産出荷を開始した。DC1500Vで用いる太陽光発電、エネルギー貯蔵システムなどの用途に適している。
東芝デバイス&ストレージは2023年8月、産業機器向けに、2200V耐圧のデュアルSiC(炭化ケイ素) MOSFETモジュール「MG250YD2YMS3」を開発、量産出荷を開始した。DC1500Vで用いる太陽光発電、エネルギー貯蔵システムなどの用途に適している。
デュアルSiC MOSFETモジュール「MG250YD2YMS3」 出所:東芝デバイス&ストレージ
太陽光発電やエネルギー貯蔵システムは、主にDC1000V以下で使用されていたが、今後はDC1500Vの使用が見込まれる。MG250YD2YMS3はDC1500Vに対応可能で、ドレインソース間のオン電圧(センス端子)が0.7Vと低く、導通損失が低減している。
ターンオンスイッチング損失は14mJ、ターンオフスイッチング損失は11mJ(いずれもVDD1100V、ID250A、Tch150℃の場合)。一般的なSi IGBTモジュールと比較して、スイッチング損失が約90%低減した。
スイッチング損失を抑えたことで、従来の3レベル回路ではなく、モジュール搭載数が少ない2レベル回路を構成することも可能だ。また、寄生インダクタンスも12nHに抑えている。
- 車載用40V耐圧NチャンネルパワーMOSFET
東芝デバイス&ストレージは、車載向け40V耐圧NチャンネルパワーMOSFET「XPJR6604PB」「XPJ1R004PB」の販売を開始した。新型パッケージ「S-TOGL」を採用している。
- 第3世代の650V耐圧SiC SBD
東芝デバイス&ストレージは、産業機器向けに、第3世代の650V耐圧SiC(炭化ケイ素) ショットキーバリアダイオード「TRSxxx65H」シリーズを発売した。新たなショットキーメタルを採用している。
- バッテリー保護回路向けの小型/省電力なMOSFET
東芝デバイス&ストレージは、リチウムイオン電池のバッテリー保護回路向けコモンドレインMOSFET「SSM14N956L」の出荷を開始した。低電力損失と低待機電力化を両立しており、バッテリーの長時間動作に寄与する。
- 高放熱型パッケージの車載向けパワーMOSFET
東芝デバイス&ストレージは、高放熱型パッケージ「L-TOGL」を採用した、車載用40V耐圧NチャンネルパワーMOSFET「XPQR3004PB」「XPQ1R004PB」の量産出荷を開始した。従来品に比べてパッケージ抵抗が約70%減少した。
- 8チャンネルハイサイド、ローサイドスイッチ
東芝デバイス&ストレージは、8チャンネルのハイサイドスイッチ「TPD2015FN」とローサイドスイッチ「TPD2017FN」の出荷を開始した。出力段のオン抵抗は標準0.4Ωで、同社従来品から半減している。
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