厳しい機能安全要求に対応するアナログTMR角度センサー、車載／産機向け：TDK TAS8240

TDKは、自動車や産業機器向けに、アナログTMR（トンネル磁気抵抗）角度センサー「TAS8240」を開発した。4組のTMRハーフブリッジを備え、x-y平面に回転磁界を印加することで、独立した4組のシングルエンド正弦および余弦を同時出力できる。

[EDN Japan]

　TDKは2024年6月、自動車や産業機器向けに、アナログTMR（トンネル磁気抵抗）角度センサー「TAS8240」を開発したと発表した。角度検出用の4組のホイーストンブリッジで構成され、1パッケージで4組のSin、Cosアナログ出力が可能だ。現在、量産およびサンプル提供を開始している。

アナログTMR角度センサー「TAS8240」 出所：TDK

　4組のTMRハーフブリッジを備え、x-y平面に回転磁界を印加することで、独立した4組のシングルエンド正弦および余弦を同時出力できる。4つまでの冗長を備えた角度の同時測定が可能となり、スペースに制約のある実装環境でも高性能な出力に対応する。また、4つのうち1つの出力信号が故障しても、機能安全レベルのASIL-Dに準拠したシステムをサポートできる。

−40〜＋150℃での角度誤差が±1.0度未満

　動作温度範囲は−40〜＋150℃で、この環境温度範囲で角度誤差を±1.0度未満に抑えた。360度の非接触角度計測が可能で、BLDC（ブラシレスDC）モーターのローター位置を正確に測定するのに役立つ。

　パッケージは、5×6.4×1.1mmのTSSOP16と3×3×0.75mmのQFN16のいずれかを選択可能。TSSOP16パッケージ品は、ブリッジ抵抗が5KΩ、磁界測定範囲（推奨）が20m〜80mTとなっている。