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サージ電圧差を最小限に抑えたSiCパワーモジュール新電元工業 MG074

新電元工業は、民生および産業機器向けSiC(炭化ケイ素)パワーモジュール「MG074」のサンプル出荷を開始した。配線長が等しくなるよう内部構造を左右対称のレイアウトとし、電流経路で発生するサージ電圧の差を最小限に抑えた。

» 2024年07月26日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 新電元工業は2024年7月、民生および産業機器向けのSiCパワーモジュール「MG074」のサンプル出荷を開始した。発売は2025年冬を予定している。

SiCパワーモジュール「MG074」 SiCパワーモジュール「MG074」 出所:新電元工業

 MG074は、新開発のパッケージにより、搭載するSiC MOSFETの性能を最大限に引き出す。また、配線の長さがそろうように、内部構造を左右対称のレイアウトで設計し、電流経路で発生するサージ電圧の差を最小限に抑えた。

 さらに、モジュール内端子とパターンの配置を工夫することで、ディスクリート製品(4ピンTO-247)を2個使用した場合と比べ、浮遊インダクタンスを66%低減した。ターンオンおよびターンオフ波形を改善し、機器の低ノイズ化に寄与する。

半導体素子の分散配置で、熱干渉性を低減

 熱干渉性も低減している。発熱源である半導体素子を分散して配置することで、熱干渉による温度上昇を抑え、機器の性能や信頼性を向上している。

 主な用途として、民生機器のブリッジレスPFC回路、産業機器のフルブリッジコンバーターなどを見込む。

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