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電源ICで構成する電源回路、設計のポイントは?Q&Aで学ぶマイコン講座(100)(1/6 ページ)

マイコンユーザーのさまざまな疑問に対し、マイコンメーカーのエンジニアがお答えしていく本連載。今回は、初心〜中級者の方からよく質問される「電源ICで構成する電源回路」についてです。連載第15回の「マイコン周辺部品の選び方――電源編」の続編です。

» 2025年02月26日 10時00分 公開

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 素朴な疑問から技術トラブルなどマイコンユーザーのあらゆる悩みに対し、マイコンメーカーのエンジニアが回答していく連載「Q&Aで学ぶマイコン講座」。

 今回は、初心〜中級者から多く寄せられる質問です。

 連載第15回の「マイコン周辺部品の選び方――電源編」で電源設計の基本的なポイントを学びました。商用電源やUSB電源については理解できましたが、電源IC(レギュレーターICなど)を使った電源の設計はどうでしょうか? 電源ICを使った場合の設計ポイントを教えてください。

 電源IC(レギュレーターICなど)で構成する電源は、大別すると同期整流型と非同期整流型です。

 設計のポイントは、使用する部品の特性です。具体的には、ショットキーバリアダイオード(以降、ショットキーダイオード)、コイル(以下、インダクター)、コンデンサーなどです(図1

<strong>図1:同期整流型と非同期整流型</strong> 図1:同期整流型と非同期整流型[クリックで拡大]

 これらの部品の電気的パラメーターの選択基準について簡単にまとめます。

1.コンデンサー

  • 等価直列抵抗、等価直列インダクターは低いものを選ぶ
  • 静電容量変化率は温度特性に影響を受ける
  • 高誘電率系コンデンサーは、印加電圧に依存して実効容量が減る
  • 電圧変動を抑えるために、大きな静電容量を選ぶ

2.インダクター

  • 直流重畳定格電流は、最大電流以上を選ぶ
  • 直流抵抗は、小さいほうが電力損失は小さい
  • 浮遊容量により自己共振現象が発生する(自己共振周波数より高い周波数ではインダクターとして機能しない)

3.ショットキーダイオード

  • 高速、低順方向電圧特性を選ぶ
  • 高温環境の機器では環境温度を考慮する
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