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マイコンの外部クロックと内部クロックの違い  種類や役割を一気に解説 Q&Aで学ぶマイコン講座(111)(1/3 ページ)

マイコンユーザーのさまざまな疑問に対し、マイコンメーカーのエンジニアがお答えしていく本連載。今回は、初級者の方からよく質問される「外部クロックと内部クロック」についてです。

» 2026年01月28日 11時00分 公開

過去の質問一覧はこちら

 素朴な疑問から技術トラブルなどマイコンユーザーのあらゆる悩みに対し、マイコンメーカーのエンジニアが回答していく連載「Q&Aで学ぶマイコン講座」。

 今回は、初級者から多く寄せられる質問です。

質問です

 マイコンのマニュアルには、外部クロックと内部クロックがツリー状の図として記載されています。図中には、何種類ものクロックが書かれており、非常に複雑です。各クロックの種類、役割、注意事項などを教えてください。

回答です

 ここでは、STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)のSTM32L4x6*1)のクロックツリーを例に挙げて解説します(図1

<strong>図1:STM32L4x6のクロックツリー</strong> 図1:STM32L4x6のクロックツリー[クリックで拡大]
出所:STM32L4x5 and STM32L4x6 advanced ARM®-based 32-bit MCUsリファレンスマニュアル

 クロックツリーに記載されている要素は、大きく分けると次のようになります。

  • クロック源:発振回路などのクロック発生源
  • PLL(Phase-Locked Loop):クロック源のクロックを逓倍する回路
  • システムクロックライン:主にCPU用のクロック経路
  • 周辺機能用クロックライン:周辺機能用のクロック経路

 クロック源はさらに3つに分けられます。外部に発振子をつなげてクロックを作る発振回路(LSE、HSEなど)と、内蔵されている発振回路(LSI、MSI、HSIなど)と、外部から直接クロックを入力する回路(SAI1_EXTCLK、SAI1_EXTCLK)です。使用用途によって周波数や周波数精度が異なります。

 PLLはクロックを逓倍する(周波数を高くする)回路です。これは、各クロック源に対して準備されています。PLLに関しては「Q&Aで学ぶマイコン講座(73):発振子よりも、マイコンが高い周波数で動作できるのはなぜ?」を参照してください。

 クロック源とPLLを組み合わせてさまざまな周波数のクロックを生成します。それらのクロックを各機能に供給する経路が設けられています。1つは、CPU用のシステムクロックとして供給します。これはシステムクロックラインです。また、周辺機能用のクロックとして供給する経路が周辺機能用クロックラインです。

*1)STM32L4x6

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