STマイクロエレクトロニクスは、位相シフト制御(PSC)技術を搭載したLLC、LCC共振コンバーター向けコントローラーIC「STNRG599A」「STNRG599B」を発表した。すでに量産を開始している。
STマイクロエレクトロニクスは2026年2月、位相シフト制御(PSC)技術を搭載したLLC、LCC共振コンバーター向けコントローラーIC「STNRG599A」「STNRG599B」を発表した。すでに量産を開始していて、1000個購入時の単価は約0.61米ドル(約95円)だ。
両製品では、2つの相補型出力が外部のハイサイド、ローサイドスイッチの位相を180度ずらして駆動し、全動作範囲でゼロ電圧スイッチングを維持する。最大動作周波数は750kHz。幅広い入力電圧範囲に対応していて、90Wから数百Wまでの電源回路に使用できる。
同社のPSC技術は、ハーフブリッジ電圧と共振タンク電流の間の位相シフトを直接制御して出力を安定化させる。LLC、LCC共振コンバーターに含まれる部品の許容誤差に対する制御ループの感度を低減できる。これにより、バーストモードの入口および出口閾値の安定化や動特性の向上、入力電圧リップルの除去性能向上も期待できる。
STNRG599Aは、Xコンデンサー放電回路を内蔵し、電力変換用途に最適化している。アダプターや充電器、TVの電源、産業用電源の安全性を確保できる。STNRG599BはXコンデンサー放電回路を内蔵せず、照明機器用ドライバーなどを対象とする。
両製品ともに、ハードスイッチング防止機能やアンチキャパシティブ保護機能を備えた。過電流保護回路は、外部ピンでシャットダウンの遅延や自動リスタートを制御可能。短時間の過電流や持続的な過負荷、出力ショートに柔軟に対応する。
イネーブル、ディスエーブルのしきい値を設定可能な非ラッチ式のDCブラウンアウト、ブラウンイン保護回路も搭載した。入力電圧が選択範囲外になった際の誤動作を防止する。パッケージはSO16Nを採用した。
評価ボード「EVLG599-250WLLC」も提供する。STNRG599Aに加え、同社の同期整流ダイオード「SRK2001A」、150mΩの窒化ガリウム(GaN)FET2個、オフラインのハーフブリッジドライバーを内蔵したパワーSiP(System in Package)「MasterGaN1L」を搭載した。
同評価ボードはヒートシンク不要で使用可能。スタンバイ電流は1μA未満、連続出力電流は最大10Aで、サイズは78×54×23mmだ。価格は約336米ドル(約5万2000円)になる。
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