Empower Semiconductorのチップセット「Crescendo」は、AIおよび高性能コンピューティング用プロセッサ向けに設計された、垂直電力供給プラットフォームだ。Crescendoは高速な応答で新たな業界ベンチマークを達成し、AIデータセンターにおいて、年間当たりギガワット時(GWh)規模のエネルギー削減が可能になるとする。
垂直アーキテクチャにより、マルチメガヘルツの帯域幅、5倍高い電力密度、20%超の供給損失低減を達成しつつ、電圧ドロップを最小化して過渡応答を加速する。その結果、xPUの消費電力を最大15%低減し、ワット当たり性能を大幅に高め、AIデータセンターシステムにおける効率とスケーラビリティの新たなベンチマークになるとしている。
Crescendoプラットフォームは、Empowerの特許取得済みFinFastアーキテクチャによって駆動される。3000A以上に拡張可能であり、レギュレーター、磁性部品、コンデンサーを単一の超薄型パッケージに統合して、SoC直下へ直接配置できるようにする。これにより、電力変換を最も必要とされる場所へ移して、最適なエネルギーと性能を実現すると、同社は述べている。
Ferricの160A DC-DC降圧コンバーター「Fe1766」は、わずか1mm厚の超小型35mm2パッケージで、業界トップクラスの電力密度と性能を提供する。Ferricによれば、極めてコンパクトなフォームファクター、高い電力密度、精密で広帯域なレギュレーションを可能にする100倍高速なスイッチング速度を実現し、高性能コンピューティング、AIアクセラレーター、データセンタープロセッサにおけるゲームチェンジャーである。
インダクター、コンデンサー、FET、コントローラーを単一モジュールに統合していて、同社によれば、4.5A/mm2の電力密度を実現し、従来品に比べサイズは約25分の1だという。基板面積を最大83%削減できる。
FE1766のスイッチング周波数範囲は30M〜100MHzで、極めて高速な電力変換と広帯域レギュレーションを実現する。従来ソリューションより30%高い効率と、20%のコスト低減も可能だ。
最も特徴的なのはスケーラビリティで、最大64個のデバイスを並列に連結し、10kAを超える電力をプロセッサコアに直接供給できる。これにより、次世代のマルチコアプロセッサ、GPU、FPGA、ASICを用いるシステムの高密度化/高性能化をサポートする。特に、AIデータセンターにおいて、計算能力とプロセッサコア数の増大に対応できるという。
【翻訳、編集:EDN Japan】
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