友人は液晶の基板に実装されたコネクターも、事もあろうに300Wのヒートガンで加熱して外していたのだ。その結果を図3に示す。
図3で示すように、ヒートガンでコネクターを加熱したことで、裏側にある液晶の表示面まで熱が伝わり、パネルが変色してしまっていた。また、夢中になって修理していたため、操作部のフラットケーブルまで断線させてしまった。その様子を図4に示す。
図4のフラットケーブルが断線した部分を赤四角で囲った。コネクターを差したまま作業したようだ。しかし、友人はこれにめげることなく、自分でフラットケーブルや液晶パネルを購入して修理を継続した。いろいろな壁にぶつかっても、めげずに壁を乗り越えていく、この粘りと執念こそ、修理業務では一番重要だ。
手配した液晶パネルが届いた。図5に示す。
図5は液晶パネルの表面と背面の写真だ。背面には検査シールが貼ってあった。最後に修理を完了したオシロスコープの写真を示す(図6)
図6左は電源投入時のオシロスコープ表面で、右はテスト用のクロックの波形だ。液晶パネルを交換したことで画面は非常にきれいになり、オシロスコープが新品に戻ったようだ。
今回の不具合の原因は、フリップチップのハンダ付け不良だった。友人は300Wのヒートガンで加熱しながらチップを加圧し、フリップチップの接触を復活させた。これは非常に良い経験になった。その後、勇み足で液晶パネルを焼いてしまうという失敗もあったが、これもまた貴重な経験だ。
こうした失敗の積み重ねが今後の修理に生きてくる。こうした経験を重ねることで修理の技量が上がり、その面白さも分かってくる。何より、友人が前向きに修理に取り組むようになったことを、筆者は非常にうれしく思っている。
ただ、フリップチップのハンダ付け不良を最初からうたがっていれば、今回のような二度手間は避けられたはずだ。その点、指導者としては反省している。
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