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» 2010年01月01日 00時00分 公開

電動自動車が中核に、「LFA」の部品に存在感第41回東京モーターショー(2/2 ページ)

[本誌編集部 取材班,Automotive Electronics]
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LFAと搭載システム


写真12トヨタ自動車の「LEXUSLFA」 写真12 トヨタ自動車の「LEXUSLFA」 2人乗りの高級スポーツカーで、新規に開発した排気量4.8lのV10エンジンを搭載する。最高速度は325km/h。
写真13LFAのCFRPを採用した車体構造部品 写真13 LFAのCFRPを採用した車体構造部品 豊田自動織機が技術を提供し、トヨタ自動車が開発した。LFAは、軽量化のために樹脂ウィンドウも採用している。
写真14LFAのサージタンク 写真14 LFAのサージタンク 左側にLFAのサージタンク、右側にヤマハのギターを展示している。LFAのサージタンクはギターの構造を参考として開発された。
写真15LFAのメーター 写真15 LFAのメーター 液晶ディスプレイの中央に金属のリングを配置している。リング内で速度などのメーター表示を行い、リング外で状態表示を行う。

 トヨタ自動車は、レクサスブランドにおける最上位のスポーツカーとして「LEXUS LFA」のプロトタイプを出展した(写真12)。LFAは、2010年春に価格37万5000米ドルで発売される。販売台数は全世界で500台限定。ここでは、このLFAに採用された部品について、各サプライヤの展示を紹介する。

 豊田自動織機は、炭素繊維強化樹脂(CFRP)を採用したLFAの車体構造部品を展示した(写真13)。CFRPを採用したのは、クラッシュボックス、ルーフサイドレール、一体フロアの3つ。クラッシュボックスは、炭素繊維を織る際に、縦糸と横糸だけでなく厚さ方向にも炭素繊維を織り込む「3D-CFRP」技術を採用している。通常のCFRPは、引っ張りには強いものの、せん断や折り曲げに弱いことが課題だったが、3D-CFRPでは厚さ方向のエネルギー吸収能力を1.5倍に高められる。

 ヤマハ発動機は、音響機器メーカーのヤマハと共同で、LFAのサージタンクを開発した(写真14)。LFAでは、高級スポーツカーとして、ドライバーの運転操作に敏感に反応するエンジン音を作り出すことが求めれらていた。そこで両社は、エンジン吸気系の吸気量のムラをなくす部品であるサージタンクを音の放射体として再設計することにより、ドライバーにとって心地良い周波数の音が発生させられるようにした。ヤマハの空間共鳴シミュレーション技術などを活用している。

 ほかにも、矢崎計器の8インチ液晶ディスプレイを用いたメーター(写真15)、アイシン精機のトランスミッション、小糸製作所のヘッド/リアランプなど、各社がLFAの部品を展示していた。


藻類からバイオ燃料

写真16デンソーの微細藻類の研究成果 写真16 デンソーの微細藻類の研究成果 左の水槽に微細藻類が入っている。右側の2つのフラスコは、右が藻類から抽出した原油で、左がこの原油から精製して得た軽油である。
写真17デンソーのSiCに関する展示 写真17 デンソーのSiCに関する展示 左から、性能を向上したSiCデバイスで構成したSiCパワーモジュール、4インチのSiCウェーハ。
写真18アイシン精機の体重検知センサー 写真18 アイシン精機の体重検知センサー 左が新開発の薄型品。この体重検知センサーをシートの四隅に設置することにより、搭乗者の体重を検知してエアバッグの展開量を調整する。
写真19「ビジョンチップカメラ」による撮像結果 写真19 「ビジョンチップカメラ」による撮像結果 人間がカメラに向かって手を突き出している様子を撮像した。カメラとの距離がより近い場合には赤く、より遠い場合には青く表示される。
写真20ミツバの「アクションきゅーびっく」 写真20 ミツバの「アクションきゅーびっく」 ブースに設置したカメラで来場者を認識し、動き出す。フライホイールでバランスを取り、立方体の辺の部分だけで立つことができる。

 最後に、来場者の目を引いたサプライヤの技術展示について紹介する。

 デンソーは、バイオ燃料を製造できる微細藻類についての研究成果を展示した(写真16)。この藻類約3kg(乾燥重量)から、約1kgのバイオディーゼル燃料を製造することが可能である。「100坪の土地にため池を作ってこの藻類を育成すれば、年間600lのバイオディーゼル燃料が得られる」(デンソー)という。

 また、SiC(炭化シリコン)デバイスの最新の開発成果も紹介した(写真17)。微小な表面欠陥が1cm2当たり数百個までに抑えられる直径4インチのSiCウェーハを安定的に量産できるようになったという。

 アイシン精機は、トヨタ自動車の3代目「プリウス」のシートに採用された薄型の体重検知センサーを展示した(写真18)。主に乗員検知システムの装備を義務化している北米市場向けとなっている。センサーの厚みは9.55mmで世界最薄とする。

 スタンレー電気は、単眼でも撮影の対象物までの距離を測定可能なCMOSセンサーカメラ「ビジョンチップカメラ」を展示した(写真19)。2009年12月に評価キットを発売する予定である。

 ミツバは、ブラシレスモーターとその制御技術のアピールを目的として、「アクションきゅーびっく」と名付けた技術展示を行った(写真20)。立方体形状のフレームに、モーターで動作させるフライホイールと各種センサーが組み込まれており、自律的に姿勢制御を行うことが可能である。

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