「ADMP504」は、低ノイズを特徴とする他、−38dBVの感度、最大20kHzという広い周波数特性を備えるMEMSマイクロフォンである。
アナログ・デバイセズは2012年2月、アナログ出力のMEMSマイクロフォン「ADMP504」を発表した。MEMSマイクロフォン素子、インピーダンス変換器、出力アンプを1パッケージに収めている。パッケージは表面実装に対応しており、外形寸法が3.35×2.50×0.88mmのLGAを採用している。業務用オーディオ装置やテレビ会議システムなどの用途に向ける。サンプル出荷、量産出荷とも既に開始しており、1000個購入時の単価は1.85米ドルである。
ADMP504は、低ノイズであることを特徴としている。具体的には、65dBAのS/N比(信号対雑音比)、29dBAのEIN(等価入力ノイズ)を実現している。この高いノイズ特性により、オーディオ機器から遠い位置にある場所の音声を拾ったり、複数のマイクロフォンを使ってビームフォーミングを行ったりする用途に適しているという。
感度は−38dBV。100Hz〜20kHzという広帯域の周波数特性を備えている。電源電圧変動除去比は70dBVである。1.6〜3.3Vの電源電圧範囲における消費電流は標準で180μA。
また、アナログ・デバイセズの従来品であるADMP404と端子互換性を備えているので、ADMP504への置き換えが容易だという。
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