サーバやデスクトップPCなどの高性能プロセッサやDDRメモリに電力を供給するマルチフェーズ電源向けに最適化した降圧型DC-DCコンバータICである。最大変換効率は94.5%を達成した。
インターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)は2012年2月、降圧型DC-DCコンバータIC「PowIRstageシリーズ」の新製品として最大出力電流が50Aの「IR3551」を発表した。サーバ、通信機器、デスクトップPC、グラフィックスカードなどに搭載する高性能プロセッサやDDRメモリに電力を供給するマルチフェーズ電源向けに最適化されている。1万個購入時の参考単価は2.35米ドルから。
IR3551は、同期整流方式バックコンバータに必要なゲートドライバ回路、制御用MOSFET、同期整流用MOSFET、ショットキーバリアダイオードなどを1パッケージに集積している。高い電流検出精度と雑音耐性を持つ電流検出アンプも内蔵した。スイッチング周波数は最高で1MHz。入力電圧範囲は4.5〜15V、出力電圧範囲は0.25V〜入力電圧から2.5Vを差し引いた電圧まで。最大変換効率は94.5%を達成している(12V入力/1.2V出力のとき)。
パッケージは、外形寸法が6×5mmのPQFN。同じパッケージを採用するPowIRstageシリーズの「IR3550」(最大出力電流は60A)や「IR3553」(最大出力電流は40A)との間で実装互換性がある。このため、細かな仕様変更があっても、最適なPowIRstageシリーズに置き換えることで高効率の電源回路を構成できるとしている。
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