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心電/脳波計用アナログフロントエンド、16/24ビットの1〜2チャネルを追加TI ADS1298

日本TIの生体電位計測向けアナログフロントエンドLSIは、ΔΣ型A-D変換器の他、その前段のアンプや、基準電圧源、発振器などを集積する。従来はより高い性能を求める用途に向けて4〜8チャネル品を供給していたが、今回、携帯型機器向けに1〜2チャネル品を新たに追加した。

» 2012年04月10日 12時57分 公開
[EDN Japan]

 日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は2012年4月、心電計(ECG:electrocardiogram)や脳波計(EEG:Electroencephalography)に向けたアナログフロントエンドLSIの製品ファミリ「ADS1298」を拡充し、新たに5品種を追加した。従来品と同様に、ΔΣ型A-D変換器の他、その前段のPGA(プログラマブルゲインアンプ)や、基準電圧源、発振器などを集積する。今回は、「携帯型機器に生体電位計測機能を組み込む際に求められるアナログ処理ブロックを統合した」(同社)。分解能が16ビット、24ビットと異なる品種を用意しており、それぞれに1チャネル品と2チャネル品を取りそろえる。さらに、24ビット2チャネル品については、呼吸インピーダンス測定機能を内蔵する品種も供給する。このファミリでは従来、より高い性能を求める用途に向けて16/24ビットの4/6/8チャネル品をラインアップしていた。

図1 図1 生体電位計測用アナログフロントエンドLSIファミリ「ADS1298」 心電計や脳波計の機能を備える携帯型機器に向ける。分解能とチャネル数をそれぞれ16ビット/24ビット、1チャネル/2チャネルで選べる。出典:日本TI (クリックで画像を拡大)

 追加した5品種の型名は以下の通り。16ビット/1チャネル品が「ADS1191」、16ビット/2チャネル品が「ADS1192」、24ビット/1チャネル品が「ADS1291」、24ビット/2チャネル品が「ADS1292」、24ビット/2チャネルの呼吸インピーダンス測定対応品が「ADS1292R」である。パッケージは、いずれの品種も7mm×7mmのTQFP。同社によれば、これら5品種を採用することで、同等の回路を単機能のICを複数組み合わせて構成する場合に比べて、「消費電力を94%以上削減すると同時に、基板実装面積を最大86%縮小できる」(同社)という。

 1000個購入時の参考単価は、例えば16ビット/1チャネル品が1.50米ドル、24ビット/2チャネルの呼吸インピーダンス測定対応品が3.50米ドルである。

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