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» 2012年06月01日 09時30分 公開

さらば健康被害! LED照明のちらつきを簡単に測るWired, Weird(2/3 ページ)

[山平 豊,内外テック]

突然ですが、クイズです

 ここで1つ、クイズを出そう。筆者は職場で、インターンシップで受け入れた学生などを対象にLED照明を教材にした研修を担当することがあるが、その際によく受講者に出すクイズだ。パッケージがいずれも透明の白色LEDと赤色LEDを用意し、どちらが白色LEDであるかを答えてもらう。

 図3に、白色と赤色の2個のLEDを横側と上部それぞれから撮影した写真を示した。さぁ、この2個は、どちらが白色でどちらが赤色だろうか? 白色LEDの原理を知っていれば、簡単に分かるはずだ。

図3 どっちがどっち? 白色LEDと赤色LED 図3 どっちがどっち? 白色LEDと赤色LED

 それでは答え合わせをしよう。右側が白色である。なぜ分かるか? 白色LEDの実現方法は幾つかあるが、青色LEDに黄色の蛍光体を組み合わせるのが主流だ。つまりLEDチップ自体は青色を発光し、チップの周囲にある黄色蛍光体を通して白色に変える仕組みである。一方で赤色LEDは、LEDチップ自体が赤色に発光する。

 もう一度写真を見てみよう。右側のLED素子は、上部からは黄色く見え、透明のパッケージの中に収まっているはずのチップは隠れて見えない。黄色蛍光体があるからだ。つまりこちらが白色LEDである。もう片方のLED素子は、上からでも透明パッケージ内部のチップが確認できる。

 さて閑話休題。LED素子には、照度計のセンサーとして使えるものと使えないものがあるという話だった。もうお分かりだろうか? 白色LEDは黄色蛍光体が外部からの光を遮ってしまうので、光源の光がチップまで到達しない。従って照度計のセンサーとしては使えないのである。赤色LEDであれば、外光がLEDチップに直接届くので、照度計のセンサー素子として利用できるというわけだ。

太陽電池と同じ原理を使う

 この照度計のセンサーは、LED素子に光を当てると電力が発生するという特性を応用している。ちょっと待て。LEDは“発光”素子のはず。なぜ“発電”するのだろうか。これは、太陽電池と同じ原理だと考えると分かりやすい。pn接合部に光が入射すると光電流が流れるという、半導体の基本的な物性を利用するわけだ。

 これを確認するため、実際にLED素子に光を当てて、発電する様子をマルチメーターで測定してみた。図4を見てほしい。LED素子に光を当てていない時は電圧はほぼ0Vだったが、この図のようにLED素子にライトを当てると、電圧が発生した。その時の値をマルチメーターの電圧計で測定したところ、約1.13Vだった。

図4 LEDの発電をマルチメーターで確認 図4 LEDの発電をマルチメーターで確認

 図5は、この測定に使用した光センサーである。これも申し訳ないほど簡単な回路だ。LED素子と抵抗がそれぞれ1つずつ。部品代はわずか数十円といったところだ。LED素子は透明なパッケージの赤色LEDを使う。これが重要なポイントで、理由は先に説明した通りである。

図5 簡易光センサーの製作例 図5 簡易光センサーの製作例

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