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コールドクランクにも対応、42V入力のDC-DCコンリニアテクノロジー LT8602

リニアテクノロジーの「LT8602」は、入力電圧が最大42Vで、最大93%の効率を達成したクワッド出力モノリシック同期整流式降圧スイッチングレギュレータである。車載システムなどの電源用途に向ける。

» 2015年07月28日 15時30分 公開
[EDN Japan]

 リニアテクノロジーは2015年7月、入力電圧が最大42Vで、最大93%の効率を達成したクワッド出力モノリシック同期整流式降圧スイッチングレギュレータ「LT8602」を発売した。車載システムなどの電源用途に向ける。

 LT8602は、2つの高電圧チャネルと2つの低電圧チャネルを組み合わせて、4つの独立した出力を供給することができる。出力電圧は最小0.8Vである。高電圧チャネルは入力電圧範囲が3〜42Vで、出力電流が最大2.5A及び1.5A、効率は最大93%と高い。一方、低電圧チャネルは入力電圧範囲が2.6〜5.5Vで、出力電流は最大1.8Aである。スイッチング周波数は250kHz〜2.2MHzの範囲で設定することができる。

LT8602の外観イメージ

 また、無負荷時のスタンバイ状態で、暗電流を30μA未満に抑えることが可能なバーストモード動作機能を備えている。このため、「常時オン」のシステムでも消費電流を削減することができる。しかも、パルススキップモードを用いれば、ラジオ帯などノイズの影響を受けやすいアプリケーションでは、その周波数帯を避けることでスイッチングノイズを最小限に抑え、CISPR25クラス5のEMI要件を満たすことも可能となる。さらに、入力電圧範囲が広く、各チャネルはあらゆる条件で最小ドロップアウト電圧を200mV(1A時)に維持することができるため、車載システムで生じるコールドクランクなどにも対応することができる。

 LT8602は、4組のトップパワースイッチとボトムパワースイッチに加えて、昇圧ダイオード、発振器、制御回路、ロジック回路などもワンチップに集積した。チャネル1と同3は、チャネル2と同4に対して位相を180°ずらしてスイッチングを行うため、出力リップルが減少するという。

 LT8602は、外形寸法が6×6mmの40端子QFNパッケージで供給する。温度グレードは3タイプを用意している。このうち拡張(E)グレードとインダストリアル(I)グレードの動作温度範囲は−40〜125℃となっている。1000個購入時の参考単価は5.35米ドルからである。

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