リニアテクノロジーは、入力電圧範囲の広い800mAリニアレギュレータ「LT3088」の販売を開始した。入力電圧範囲は1.2〜36Vで、1本の抵抗で出力電圧を0〜34.5Vの範囲に設定できる。
リニアテクノロジーは2015年6月、入力電圧範囲の広い800mAリニアレギュレータ「LT3088」を発売した。既存のレギュレータに比べて安全動作領域(SOA)が広く、入力−出力間電位差が大きいアプリケーションや出力電流の大きいアプリケーションに対応できる。
LT3088は、電流源リファレンスを使用することで、1本の抵抗で出力電圧を0〜34.5Vの範囲に設定できる。ドロップアウトは1.2V。入力電圧範囲は1.2〜36Vで、出力電圧に関係なく、2mV未満の入力レギュレーションと負荷レギュレーションを可能にした。
さらに、電圧フォロワ・アーキテクチャの採用により、レギュレーション、トランジェント応答、出力ノイズ(27μVRMS)は出力電圧に依存しない。内蔵の50μAの電流リファレンスは、初期精度1%となっている。
パッケージには、熱特性が改善された8ピン3×3mmのDFN、3ピンSOT-223、3ピンDD-Pakを採用し、ヒートシンクを使わない表面実装アプリケーションでも最大2Wの消費電力を許容できる。特にSOT-223とDD-Pakは、「LT1117」などの業界標準のピン配置と互換性を持つため、3端子レギュレータとして容易に構成できる。内部保護回路には、逆入力保護、逆電流保護、内部電流制限、サーマルシャットダウンなどの機能も搭載した。
温度範囲は、E/Iグレードが−40〜125℃、Hグレードが−40〜150℃、軍需用のMPグレードが−55〜150℃。Eグレードの参考単価は、1000個受注時で1.95米ドルからとなっている。
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