ここで、照明光源としてのLEDの経済性を理解するために、1Wの白色LED(Luxeon)20個と標準的な白熱電球の光出力を比較してみたい。
まず、LED1個の光出力は45ルーメンであり、20個では900ルーメンとなる。また、350mAの順方向電流に対するLED1個の順方向電圧は平均3.42Vであり、消費電力は1.197Wになる。従って、20個のLED群では23.94Wの電力を消費する。電源効率を80%という控えめな値で評価すると、照明系としての消費電力は28.73W、発光効率は900ルーメン/29W(31ルーメン/W)となる。Luxeonの場合、定格動作寿命は10万時間、つまり約11年間である。一方、Philips製の標準的な60Wの白熱電球は、光出力が860ルーメン、寿命が1000時間(1カ月強)、発光効率が14ルーメン/Wとなっている。
以上のことから、LED系の照明は、白熱電球系と比較して消費電力の点で2倍効率的である。加えて、LED系の照明は寿命が長いため電球の交換に当たる保守費用が実質的に発生しないといえる。
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【ディスプレイとドライバー】:LEDの制御、活用法など
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※本記事は、2008年7月29日にEDN Japan臨時増刊として発刊した「珠玉の電気回路200選」に掲載されたものです。著者の所属や社名、部品の品番などは掲載当時の情報ですので、あらかじめご了承ください。
「珠玉の電気回路200選」:EDN Japanの回路アイデア寄稿コラム「Design Ideas」を1冊にまとめたもの。2001〜2008年に掲載された記事の中から200本を厳選し、5つのカテゴリに分けて収録した。
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