激安レーザーダイオードでレーザーポインターを作ってみた:Wired, Weird(3/3 ページ)
そろそろ本体に実装する。単3電池、発光部とケースを並べた写真を図7に示す。
図7:単3型乾電池と発光部、ケースを並べたところ
図7の中ほど上にある電池の+側を上向きにして、図右下の本体に入れ、図左下側の発光部を閉めこめば出来上がりだ。そして本体の後ろにあるスイッチを押せばレーザーポインターが点灯する。図8に示す。
図8:レーザーポインターを点灯させた様子
このレーザーポインターを10個ほど作ってみた。最初は作る手順に苦労したがなんとか10個全部が正常に動作した。しかし、ポインターの光の形はかなりのばらつきがあった。
出来栄えの良い光と出来の悪い光のポインターの光の例の写真を図9に示す。これは30cmほどの距離で黒い布に光を当ててを撮影したものだ。もう一つは天井に光を当てたものだ。
図9:出来栄えの良い光と出来の悪い光のポインターの光の例
左図の左側の光はポイントが大きすぎて会議用のレーザーポインターには使えないが、子供のおもちゃやネコじゃらしにはちょうど良さそうだ。他にもポイントの形が矢印や大きな丸形でぼやけたものもあった。右図はかなり変わったレーザーポイントの光だった。内部のレーザーの光が銅のケースに当たって、ガラスに反射することでこんな形になったのかと思われた。激安のレーザーダイオードなので良しとしよう。仕事に使うレーザーポインター用に作るには組み込み前にレーザーダイオードに3V程度の電圧を印加してポイントの光の形を確認した方がよさそうだ。
作ったレーザーポインターを名刺代わりに5個ほど、知り合いにプレゼントしたらかなり好評だった。読者も安価なレーザーポインターを作ってみてはどうだろうか? ただし、購入した国内のサイトを確認したら売り切れで入荷待ちだった。ネットで『10pcs red laser dot diode copper』で検索したら、海外のサイトだが「Free shipping」(=送料無料)で、200円程度の価格でまだ購入できるようだ。
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