車載向け高速通信用アナログICフォトカプラ:東芝 TLX9309
東芝デバイス&ストレージは、車載機器向け高速通信用アナログICフォトカプラ「TLX9309」の量産出荷を開始した。標準1Mビット/秒と高速スイッチングを誇る。
東芝デバイス&ストレージは2018年7月、車載機器向け高速通信用アナログICフォトカプラ「TLX9309」の量産出荷を開始した。電気自動車やインバーター制御、インテリジェントパワーモジュールのインタフェースなどの用途に適している。
高速通信用アナログICフォトカプラ「TLX9309」
TLX9309は、入力側に高光出力のガリウムアルミニウムヒ素(GaAlAs)発光ダイオードを、出力側に高速受光素子を使用している。高速受光素子は、PNフォトダイオードと増幅用トランジスタをワンチップに集積化した。
伝達遅延時間に影響を与えるコレクタ容量を低減するため、受光ICチップ内のフォトダイオードと増幅用トランジスタを分離した。これにより、非飽和域動作で標準1Mビット/秒と高速のスイッチングが可能になった。
アナログ出力のため、トランジスタ出力に比べて伝達遅延時間が短い。伝達遅延時間(H→L)が最大0.8マイクロ秒、伝達遅延時間(L→H)が最大1.0マイクロ秒となっている。オンオフ間伝達遅延バラツキは最大0.7マイクロ秒だ。
電源電圧は−0.5〜30V、絶縁耐圧は最小3750Vrms、瞬時コモンモード除去電圧が最小±10kV/マイクロ秒。動作温度は−40〜125℃で、車載向け電子部品規格AEC-Q101に適合している。製品サイズは3.7×7.0×2.2mm。5ピンSO6パッケージで提供する。
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