0.5〜30Aまで波形観測できる電流プローブ:日置電機 CT6710、CT6711
日置電機は、電流プローブの新製品「CT6710」「CT6711」を発売した。0.5A、5A、30Aの3レンジを搭載し、1台で多様な電流波形が観測できる。感度が従来品の10倍に向上しており、ノイズが目立たない低感度レンジで測定可能だ。
日置電機は2019年3月、電流プローブの新製品「CT6710」「CT6711」を発売した。価格は、周波数帯域DC〜50MHzのCT6710が47万円、DC〜120MHzのCT6711が54万円、オプション電源「3269」が7万5000円(いずれも税別)。同社では、両製品を合わせた国内外の年間販売目標台数を170台としている。
電流プローブ「CT6711」
0.5A、5A、30Aの3レンジを搭載し、0.5レンジで微小電流、30Aレンジでは突入電流と、1台で多様な電流波形を観測できる。中継ボックスのキーを押せば、容易にレンジを切り替え可能だ。
「CT6710」「CT6711」の測定イメージ
0.5Aレンジでは電流値1Aに対する出力電圧が10Vで、従来品の出力レート1V/Aと比較して、感度が10倍になっている。このため、ノイズが目立たない低感度レンジで測定できる。
信号に対するノイズの量を対数で表すS/N比が総合的に向上しており、オシロスコープの機能を使用すれば、数百マイクロアンペアの微小電流の波形を鮮明に観測できる。
また、ワンタッチでロックやロック解除ができるBNCコネクターを採用。オシロスコープやメモリハイコーダーへ接続する際は、BNCコネクターを回転させずに、押し込むだけで自動的にロックがかかる仕組みになっている。取り外す時もワンタッチでロックを解除できる。
主な用途として、電子機器や産業機器、電子部品、携帯用端末、輸送機器、モーターなどの開発設計、研究向けを見込んでいる。
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