Jetson Nano開発者キットは、デフォルト設定ではmicroUSBで5V/2A(10W)までの電力を使う。アプリケーション負荷が非常に高い場合や、接続したUSBハブが多くの電力を必要とする場合、あるいはUSB ACアダプタの給電が不安定な場合などに電力が足りずJetson Nanoの電源が落ちてしまう現象が確認されている。電力消費が大きい場合や安定した電力供給が必要な場合は、microUSBではなくACアダプターから電力を供給する方が良いだろう。なお、ACアダプターから電力を供給する場合、開発者キット上のJ48のピンをジャンパー(別売り)でショートさせる必要がある。詳しい方法はJetson Nano Developer Kit User Guideに記載されている。
Jetson Nano開発者キット上のDisplayportコネクターはオーディオ出力に対応していない。
Jetson Nano開発者キット上のM.2コネクターはEキーである。Mキー仕様のSSDカードなどは使用できない。
以上、Jetson Nano開発者キットの概要や注意点について簡単に紹介した。本記事ではパフォーマンスについては触れなかったが、NVIDIAの開発者ブログに各種DNNの推論ベンチマークが掲載されているので参考にしてほしい(参考リンク)。また、NVIDIAのDeepStream SDKを使用したデモムービーを見れば、そのパフォーマンスの高さが分かるだろう。
正直、筆者もJetson TX1より演算能力の低いJetson Nanoでも、「適切にチューニングすればこれだけのことができるのか」と驚いた。なお、Jetson Nano対応のDeepStream SDK 4.0は2019年7月25日にリリースされたので、チェックしてみてほしい。
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