アンリツは、ワイヤレスコネクティビティテストセット「MT8862A」について、新無線LAN規格IEEE 802.11axに対応したオプションを発表した。ネットワークモードで使用されている、主な無線LAN規格の全データレートで信号品質評価ができる。
アンリツは2019年12月、ワイヤレスコネクティビティテストセット「MT8862A」の機能を拡充し、無線LANの新規格IEEE 802.11axに対応したオプションを発売した。
MT8862Aは、無線LAN機能を搭載し、IEEE 802.11a、11b、11g、11n、11acに対応した通信機器のRF評価用測定器だ。スマートフォンやIoT(モノのインターネット)製品、スマート家電など、無線LAN搭載機器のRF送受信特性試験での利用が見込まれる。
今回発表したオプションにより、ダイレクトモード(テストモード)と、ネットワークモード(シグナリングモード)の両方で、IEEE 802.11ax搭載機器のRF評価ができる。ダイレクトモードは、特殊コマンドで搭載機器を制御したり、制御線を接続したりといった作業が必要だが、ネットワークモードは、無線接続により、通信プロトコルを用いて実動作の状態で簡単に評価できる。
IEEE 802.11axで使用する伝送方式には、11axのベースとなり、1チャンネルの送信時に1ユーザー向けの無線信号を伝送するSingle User方式と、複数ユーザー向けの無線信号をまとめて伝送するMulti User方式の2つがある。
アンリツは、MT8862Aが11ax Single Userのデータレートを含めて、現在ネットワークモードで使用されている主な無線LAN規格の、全てのデータレートで信号品質評価できる初の測定器となった、としている。
MT8862Aのセットアップに特別な環境構築は必要なく、イーサネットケーブルで制御用PCと接続することで、Webブラウザから測定画面にアクセスできる。また、MT8862Aと制御用PCを同一ネットワーク内に接続すれば、リモートによる制御も可能だ。
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