マイコンの電源構成は製品によって異なります。STM32F4では、メイン電源とアナログ電源が分かれており、それぞれに対応したGNDが設けられています(図2)。
また、A-Dコンバーターの基準となる参照電圧は正側がVREF+で、負側はVREF-です。ただし、パッケージのピン数制限から、VREF+をVDDAと、VREF-をVSSAと兼用している製品もあります。
本記事では、A-Dコンバーター自体でVREF+を測定する方法について解説しますが、さらにVDDAを知りたい場合には、VDDAとVREF+を外部で接続することでVREF+と同じ電圧で得られます。VREF+とVDDAが兼用になっている製品では、外部接続は不要です。
A-Dコンバーターはアナログ電圧をデジタル値に変換します。必ず参照電圧(STM32F4の場合VREF±)を持っていて、変換できるアナログ電圧の最大値は参照電圧に依存します。また、A-Dコンバーターの変換結果から、測定電圧は次の式で求められます。(式中NはA-Dコンバーターの分解能:12ビット分解能の場合はN=12)
測定電圧=(A-Dコンバーターの変換結果÷(2N-1))×参照電圧 式3
例えば、12ビット分解能の場合、212-1=4095ですので、変換結果から測定電圧は次のようになります。
参考記事:≪Q&Aで学ぶマイコン講座(12):サンプル&ホールド型A-Dコンバーターのサンプリング時間はどうやって決めるの?
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