さて、ハーフブリッジ回路とはどのようなものか。あらためて見てみよう。一般的なハーフブリッジ回路を使った電源の例を図3に示す。
図3はTDKラムダの説明資料にある回路図だ。ハーフブリッジ方式は電源の効率が良く、AC200Vの電源に採用されて、AC100Vではほとんど採用されていない。
図2に示したワインセラーの電源基板は電解コンデンサーを直列に接続してあり、AC200V用の電源だと確定できた。もう少しワインセラーの基板を調べると、図4に赤い波線で示した位置(=コンデンサーの接続点とトランス間)に茶色のプラスティックコンデンサーが接続されていた。
しかし、この構成の電源をAC100Vで使用すると一次側の120μFの電解コンデンサーの値が直列接続のため半分の60μFで使うことになり、小電力用の電源になる。単純計算だが、AC100V 60μFでは30W程度の負荷しか駆動できないはずだ。AC200Vなら4倍の120Wまで駆動できるだろう。投稿者へこのワインセラーの消費電力を確認したら『最大で90W』と連絡があった。このワインセラーの電源はAC100Vでは過負荷になると思われた。
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