4出力を集積、小型かつ高電力密度のSIMO PMIC:マキシム MAX77655
Maxim Integrated Productsは、4出力のSIMO PMIC「MAX77655」を発表した。競合品よりサイズを70%縮小し、電力密度を85%向上。ウェアラブル機器、IoTセンサーノード、ヘルスモニターなどの利用を見込む。
Maxim Integrated Products(マキシム インテグレーテッド プロダクツ)は2020年11月、4出力の単一インダクターマルチ出力(SIMO)パワーマネジメントIC(PMIC)「MAX77655」を発表した。1000個以上購入時の価格は1.50米ドル。評価キット「MAX77655EVKIT#」も135米ドルで入手可能だ。
4出力のSIMO PMIC「MAX77655」
MAX77655は、4つの電源が1つのインダクターを共有することで、基板サイズを17mm2に抑えている。また、最大700mA(3.7Vin、1.8Vout)を供給し、演算能力やセンサーリソースの追加による負荷電流増加にも対応。これらにより、競合品よりサイズを70%縮小し、電力密度を85%向上している。
さらに、中負荷から重負荷の条件下では90%のレギュレーター効率を示し、軽負荷条件下では自己消費電流を6.9μAに抑えることで効率を高めた。これにより、バッテリーの寿命を延長する。
また併せて、500mA未満のシステム向けに、3出力で効率93%のSIMO PMIC「MAX77643」「MAX77642」も発表した。
- 過酷な温度環境下で各電源系統を制御可能なPMIC
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タワーセミコンダクターは、ハイパワーモノリシックIC向けとして「0.18μmパワーマネジメントICデザインキット」を発表した。電力効率の向上とチップ面積の縮小により、性能とコストを両立できる。
- 車載カメラの電源設計を簡素化するPMIC
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- 電源系統と機能を1チップで供給するPMIC
ロームは、NXPセミコンダクターズのアプリケーションプロセッサ「i.MX 8M」ファミリー向けのパワーマネジメントIC「BD71837MWV」を開発した。i.MX 8Mプロセッサに必要な電源系統と機能を1チップに集積している。
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