リコー電子デバイスは、産業機器向けシステム電源管理IC「RN5T5610」シリーズを発表した。主要なSoC、FPGAに広く対応し、105℃まで使用できるため、過酷な温度環境で動作するモーター制御機器や組み込み機器用途に適している。
リコー電子デバイスは2020年6月、産業機器向けシステム電源管理IC「RN5T5610」シリーズを発表した。現在、サンプル注文を受け付け中で、50個購入時のサンプル参考価格は2000円(税別)だ。月産50万個の体制で対応する。
RN5T5610シリーズは、4つの降圧DC-DCコンバーター、5つのLDOレギュレーター、2つのRTCバックアップ用レギュレーター、パワーコントロールブロック、4つのボルテージディテクター、ウォッチドッグタイマー、4本のマルチファンクションGPIO、I2Cバスインタフェースを搭載する。
NXP製「i.MX」シリーズなど各種組み込み機器向けSoC(System on Chip)、ザイリンクス製「ZYNQ」シリーズなど主要FPGAにも対応する。ペアとなるプロセッサや周辺回路の仕様に応じて、各電源系統の出力電圧と起動および終了シーケンス、マルチファンクションGPIOピンの設定をワンタイム不揮発性メモリに書き込んでから出荷できる。
また、プログラマブルシーケンサーを内蔵し、外部電源も制御可能。外部のディスクリート電源ICと起動シーケンスを同期できるため、専用のシーケンス制御ICが不要となり、コストと実装面積の削減に貢献する。
0.5mmピッチのQFN0707-48-P25パッケージで提供される。使用温度範囲は−40〜+105℃で、サーボアンプやインバーターなど、過酷な環境で動作するモーター制御機器や組み込み機器での用途を見込む。なお、同シリーズは、同社独自の「長期供給プログラム(PLP)」対象製品となっている。
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