定格電流600Aの大型産業機器向けHVIGBT:三菱電機 HVIGBTモジュール Xシリーズ dualタイプHV100
三菱電機は、耐電圧3.3kV、絶縁耐圧10kVrmsの「HVIGBTモジュール Xシリーズ dualタイプHV100」2品種のサンプル提供を2021年4月から開始する。定格電流600Aにより、大型産業機器向けインバーターの高出力、高効率化に対応する。
三菱電機は2020年12月、耐電圧3.3kV、絶縁耐圧10kVrmsの「HVIGBTモジュール Xシリーズ dualタイプHV100」2品種を発表した。電鉄や電力などの大型産業機器向け大容量パワー半導体モジュールの新製品で、定格電流450Aの「CM450DE-66X」と同600Aの「CM600DE-66X」を用意。2021年4月からサンプル提供を開始する。
「HVIGBTモジュール Xシリーズ dualタイプHV100」
高絶縁耐圧を可能にしたことで、マルチレベル回路における絶縁設計の簡素化に寄与する。また、端子配列の最適化で並列接続が容易となり、インバーターの設計を効率化できる。
絶縁板と放熱板を一体化した新パッケージ構造を採用しており、サーマルサイクル寿命を延長した。加えて、パワーデバイスチップの放熱性を改善したことで、パワーサイクル寿命も向上している。
定格電流600AのCM600DE-66Xは、キャリア蓄積効果を用いた同社独自のIGBT「CSTBT」構造を採用した第7世代IGBT、RFCダイオードを搭載。電流密度は8.57A/cm2を記録している。
サンプル価格(税別)は、CM450DE-66Xが13万8150円、CM600DE-66Xが16万6050円。高絶縁耐圧が求められる大型産業機器向けインバーターの高出力、高効率化に対応する。
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