サージ保護デバイスに適した熱保護バリスタ:リテルヒューズ LSTバリスタシリーズ
リテルヒューズは、熱保護バリスタ技術を搭載した「LSTバリスタ」シリーズを発表した。過熱保護機能とアークシールドを組み込み、保護機能を強化しているため、バリスタの寿命末期や異常な過電圧状態下にあっても、致命的な故障や火災を防ぐ。
リテルヒューズは2021年3月、熱保護バリスタ技術(TMOV)を搭載した「LSTバリスタ」シリーズを発表した。住宅、商用、産業用建屋に使用するタイプ1およびタイプ2のサージ保護デバイス(SPD)に適している。同月上旬から、国内販売代理店を通じて販売する。
LSTバリスタシリーズは、保護機能を強化するために過熱保護機能とアークシールドを組み込んでおり、バリスタが耐用年数を超えたり、異常な過電圧状態にあったりしても、致命的な故障や火災を防ぐ。動作電圧はAC150〜690V、最大定格電圧はDC200〜890V、ピークパルス電流は5万〜7万5000A、最大クランプ電圧は600〜2000Vだ。
LSTバリスタシリーズ
200kA SCCR、20kA In、UL1449タイプ4認定コンポーネントアセンブリを組み込んでおり、UL1449タイプ1およびタイプ2の規格に対応する。50kA、75kA製品のいずれもPCB上のフットプリントが同じで、柔軟な実装ができる。
機械的にトリガーされるACおよびDC定格のマイクロスイッチにより、SPD製品やシステムの遠隔表示、監視設計における選択の幅が広がる。また、バリスタの寿命をオプションタブに表示して、交換時期を把握しやすくし、最終製品に対する適切なサージ保護に貢献する。
建物のほか、無停電電源装置(UPS)、産業用モーター制御、再生可能エネルギー、HVACシステムでの利用を見込む。
- 温度ヒューズを内蔵した過電圧保護用バリスタ
TDKは、過電圧保護用ThermoFuseバリスタ「Tシリーズ」を発表した。温度ヒューズを内蔵し、回路の損傷リスクを軽減。家電製品/各種電源/太陽光発電/産業機器用のインバーターやコンバーター、照明用バラスト、サージ保護装置、電子式メーターの過電圧保護に適しているという。
- 3225サイズでサージ電流耐量5000Aを実現――積層チップバリスタ
TDKの積層チップバリスタ「MLVシリーズ」は、DC65V対応で、サージ電流耐量5000Aという特性を、3.2mm×2.5mm(3225サイズ)で実現している製品だ。また、DINレール取付専用のユニット型電源「DRJシリーズ」も発表した。この製品は、高さを従来の97mmから75mmにしたことが特長となっている。
- 車載用のEthernet向けチップバリスタ
TDKは、車載規格AEC-Q200に準拠した、車載用Ethernet向けチップバリスタ「AVRH10C101KT1R1NE8」の量産を開始した。サイズは1.0×0.5×0.5mmで、従来品に比べて体積比で75%小型化した。
- 車載用Ethernet向け高ESD耐量チップバリスタ
TDKは、車載用のEthernet向け高ESD(静電気放電)耐量チップバリスタ「AVRH10C221KT1R5YA8」を発表した。高精度積層技術に加え、製造プロセスや設計の最適化により、静電容量範囲1.5±0.13pF、ESD耐量25kVを達成している。
- 車載ネットワークを静電破壊から守る「保護素子」
クルマでは自動運転に向け、低速のCANやLIN、高速のEthernetやHDBase-Tなど車内通信ネットワークが多数使われるようになってきた。車内通信ネットワークをサージや静電破壊から守るためには、保護回路を適切に使う必要がある。
- 繰り返し使用可能な電子ヒューズ
東芝デバイス&ストレージは、繰り返し使用可能な電子ヒューズ「TCKE8xx」シリーズを発表した。異常時に回路動作で電源ラインを遮断し、回路保護に必要な機能をサポートする。
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