STマイクロエレクトロニクスは、電力変換回路および光学センサーでの信号処理や電流測定向けに、22MHzのゲイン帯域幅と11V/μ秒のスルーレートを有するオペアンプ「TSV7722」を発表した。
STマイクロエレクトロニクスは2021年3月、電力変換回路および光学センサーでの信号処理や電流測定向けに、22MHzのゲイン帯域幅と11V/μ秒のスルーレートを有するオペアンプ「TSV7722」を発表した。
TSV7722は、入力オフセット電圧が最大200μV(25℃での標準値は50μV)で、入力換算雑音電圧密度を7nV/√Hzに抑えており、ローサイド電流を高精度に測定できる。
TSV7722は、標準入力バイアス電流が2pAと低いことから、煙式火災報知器などの光学センシングにおいて、フォトダイオード電流も高精度に測定可能だ。また、負荷容量を47pFに規定しており、A-Dコンバーターの入力バッファとしても使用できる。
また、その精度の高さと安定性から、回路設計において高精度の抵抗器や組み立て後のトリミングが不要で、シンプルな回路設計が可能になる。
動作電圧範囲は1.8〜5.5V。低いバッテリー電圧でも動作可能で、マイクロコントローラーなど低電圧で動作する製品と同じ電源から給電できる。
TSV7722は既に量産を開始しており、MiniSO8、DFN8パッケージで提供される。1000個購入時の単価は約0.39ドル。また、同オペアンプは10年間の供給が保証される、長期供給保証プログラムの対象製品となっている。
主な用途として、スマートモビリティや太陽光発電パネル、通信インフラ、サーバなどを見込む。なお、車載向け製品については、2021年後半の提供を予定している。
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