今回は、火花が出なくなったプラズマカッターの修理の続きだ。前回、プラズマカッターの基板を点検しながら不具合箇所を目視で確認したが見つからなかった。通電して消費電力や整流電圧も確認したが問題点は見つからなかった。そのため、プラズマスイッチをオンにして、AC200V電源を通電して放電させるしか手がなくなった――。
今回は、火花が出なくなったプラズマカッターの修理の続きだ。前回、プラズマカッターの基板を点検しながら不具合箇所を目視で確認したが見つからなかった。通電して消費電力や整流電圧も確認したが問題点は見つからなかった。そのため、プラズマスイッチをオンにして、AC200V電源を通電して放電させるしか手がなくなったわけだ。
プラズマスイッチをジャンパーしてAC200Vを入れると、消費電力が150Wになった。放電の目安は1mmギャップで1kV程度の電圧で放電する。プラズマカッターでは5kV程度の高電圧を発生させていると思われた。出力端子とアース端子を高耐圧の配線を付けたワニ口クリップで2mm程度のギャップにして通電したが放電はなかった。消費電力は発生しているので電気部品に温度変化があるはずだ。AC200Vを切って出力端近くの抵抗に触ったら、温度が上がっていた。抵抗付近の拡大写真を図1に示す。
図1の手前と左側の2つの電力抵抗が熱くなっていた。これらの抵抗値は33kΩだ。ライトを当て基板の奥の方を確認したところ放電端子のような部品が見えた。よく見ると端子の先端が腐食していた。放電端子の先端が腐食して接触しているようだ。放電端子が接触すると放電はなくなり、プラズマは発生しなくなる。放電端子の先端を拡大した写真を図2に示す。
放電端子の周囲には緑色のサビがあった。やはり、放電端子の先端の下側が腐食して接触しているようだ。これがプラズマカッターの動作不良の原因だろう。放電端子の先端を、金属ブラシでクリーニングした。拡大した写真を図3に示す。
図2中央の放電端子の先端をクリーニングした。緑のサビは少し残っているが数ミリ程度のギャップが確保できた。これなら放電可能だろう。プラズマスイッチをジャンパーして再度AC200Vを通電した。
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