次世代自動車向けリアルタイムプロセッサ:NXP S32Z、S32E
NXPセミコンダクターズは、ソフトウェアデファインドビークル向けリアルタイムプロセッサ「S32Z」「S32E」ファミリーを発表した。ソフトウェアの統合を簡素化し、効率的かつ安全な次世代自動車の開発に貢献する。
NXPセミコンダクターズは2022年6月、ソフトウェアデファインドビークル向けリアルタイムプロセッサ「S32Z」「S32E」ファミリーを発表した。ソフトウェアの統合を簡素化し、効率的かつ安全な次世代自動車の開発に貢献する。既に一部顧客にサンプル供給を開始している。
ソフトウェアデファインドビークル向けリアルタイムプロセッサ「S32Z」ファミリー 出所:NXPセミコンダクターズ
S32Zは、セーフティプロセッシングとドメイン、ゾーンコントロールに適する。S32Eは、アドバンスドタイマー、高解像度A-Dコンバーター、5VアナログIOといった、電気自動車(EV)制御およびスマートアクチュエーション機能を備える。
ソフトウェア互換性を有する両プロセッサは、スプリットロック機能を備えた8個の「Arm Cortex-R52」により、リアルタイムアプリケーションを安全に統合する。また、最大64Mバイトの統合フラッシュメモリがダウンタイムのないOTA更新や、メモリ拡張機能を提供する。24チャンネルのCANインタフェースに対応する通信アクセラレーター「FlexLLCE」、TSN対応のギガビットイーサネットスイッチも搭載する。
ハードウェアの仮想化とリソースファイアウォールにより、複数アプリケーションを分離し、干渉を避けられる。セキュアブート、高速セキュリティサービス、鍵管理といったハードウェアのセキュリティ対策も施し、自動車サイバーセキュリティ規格「ISO/SAE 21434」と機能安全規格「ISO 26262 ASIL D」認定も取得済みだ。
- UWBレーダーと測距機能を1チップに搭載
NXPセミコンダクターズは、UWBレーダーと測距機能を組み合わせたシングルチップソリューションを発表した。同社のUWB IC「Trimension」のポートフォリオに追加している。
- トライラジオ対応の無線モジュール
ユーブロックスは、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2、IEEE 802.15.4を利用できる「MAYA-W2」トライラジオモジュールを発表した。産業オートメーションやスマートホームなどIoTアプリケーションに適する。
- 高い耐反射/放熱特性を持つ1500W RFトランジスタ
NXPセミコンダクターズジャパンは、「いかなる周波数帯でも動作し、最高の出力を提供する」(同社)というRFトランジスタ「MRF1K50H」を発表した。MRF1K50Hは、50V時に1.50kW CWを提供。高出力RFアンプのトランジスタ数が削減でき、アンプサイズとBOMコストが低減する。
- 32T32R無線子局向けGaN RFパワートランジスタ
NXPセミコンダクターズは、32T32Rタイプの無線子局向けGaN RFパワーディスクリートソリューションを発表した。32T32Rソリューションは、従来の64T64Rタイプと同一パッケージながら、アンテナ平均出力が倍増している。
- 製品の不正開封を防止するNFCセンシングタグ
NXPセミコンダクターズは、セキュリティ認証済みNFCセンシングソリューション「NTAG 22x DNA」ファミリーを発表した。バッテリー不要で、偽造や製品の不正開封の検出、品質維持、センシングデータの収集が可能だ。
- 処理性能2.5倍の車載ネットワークプロセッサ
NXPセミコンダクターズは、車載ネットワークプロセッサ「S32G」ファミリーを拡充し、「S32G3」シリーズ4製品を発表した。従来品からアプリケーションプロセッシング性能を最大2.5倍強化している。
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