処理性能2.5倍の車載ネットワークプロセッサ : NXP S32G3シリーズ
NXPセミコンダクターズは、車載ネットワークプロセッサ「S32G」ファミリーを拡充し、「S32G3」シリーズ4製品を発表した。従来品からアプリケーションプロセッシング性能を最大2.5倍強化している。
NXPセミコンダクターズは2021年12月、車載ネットワークプロセッサ「S32G」ファミリーを拡充し、「S32G3」シリーズ4製品を発表した。ASIL DおよびAEC-Q100グレード2に対応し、車載ゾーンコントローラー、ドメインコントローラー、サービス指向のゲートウェイ、セーフティプロセッサなど、さまざまな車載アプリケーションに適している。
車載ネットワークプロセッサ「S32G3」シリーズのイメージ
S32G3シリーズは、ソフトウェアを車載システムの中心とするSDV(ソフトウェアデファインドビークル)に対応するため、既存の「S32G2」シリーズとソフトウェアおよびピン互換性を備える。
既存の「S32G274A」と比べて、アプリケーションプロセッシング性能を最大2.5倍に強化。マルチギガビットイーサネットを2ポート追加し、オンチップシステムメモリを最大20Mバイトへ拡張、分離ドメインの搭載数を2倍にしており、さらなるECU(Electronic Control Unit)統合に対応する。
また、「EVB3」評価ボード、「RDB3」リファレンスデザイン、車載ネットワーキング用「GoldBox 3」、多彩なソフトウェア、車両統合プラットフォーム「GoldVIP」と組み合わせることで、開発や評価期間の短縮を支援する。
マルチギガビット車載イーサネットスイッチ「SJA1110」や、PMIC「VR5510」やコア電源レギュレーター「PF53」、PHYトランシーバーなども提供し、拡張性、安全性、高速性、セキュリティを備えた車載ネットワークを可能にする。
最初の製品となる「S32G399A」は、既に一部顧客にサンプル供給を開始しており、2023年1〜3月の量産開始を予定している。
イーサネット、CAN、USBを同時並列処理可能なArmコアマイコン
東芝デバイス&ストレージは、Arm Cortex-M4を搭載した32ビットマイクロコントローラー「M4N」グループ20製品の量産を開始した。産業用ネットワークやIoT情報管理デバイスなどでの用途に適する。
ドメインコントローラーなど向けの車載マイコン
STマイクロエレクトロニクスは、車載用マイクロコントローラー「Stellar SR6」の提供を開始した。車両内の配線を簡素化するドメインコントローラー、ゾーンコントローラーとしての用途を想定している。
産業用EtherCAT対応の高性能マイコン
ルネサス エレクトロニクスは、産業用イーサネット通信EtherCATに対応した高性能マイコン「RX72M」を発表した。EtherCATスレーブコントローラーを内蔵し、産業機器の制御機能と通信機能を1チップに集積した。
車載向けセーフティパワーマネジメントIC
NXPセミコンダクターズは、セーフティ機能を備えた車載向けパワーマネジメントIC「FS26」を発表した。ECU開発に必要なハードおよびソフトウェア、セーフティ機能を備えており、自動車安全水準の「ASIL B」「ASIL D」に対応する。
長距離通信に対応した車載、産業用途向けMCU
NXPセミコンダクターズは、マイクロコントローラーの「KW3x」シリーズに、車載および産業用途向けとなる「KW39」「KW38」「KW37」を追加した。Bluetooth 5.0ロングレンジ機能と拡張Bluetoothアドバタイジングチャンネルを搭載する。
エッジ先進機械学習に向けたマイコン
NXPセミコンダクターズは、ギガヘルツ級の高速性能を備えたマイクロコントローラー「i.MX RT1170」を発表した。最大1GHz駆動のArm Cortex-M7と最大400MHz駆動のARM Cortex-M4を使用したデュアルコアアーキテクチャなどを搭載している。
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