NXPセミコンダクターズジャパンは、「いかなる周波数帯でも動作し、最高の出力を提供する」(同社)というRFトランジスタ「MRF1K50H」を発表した。MRF1K50Hは、50V時に1.50kW CWを提供。高出力RFアンプのトランジスタ数が削減でき、アンプサイズとBOMコストが低減する。
NXPセミコンダクターズジャパンは2016年4月、「いかなる周波数帯でも動作し、最も強力な出力を提供する」(同社)というRFトランジスタ「MRF1K50H」「MRF1K50N」を発表した。MRF1K50Hは50V時に1.50kW CWを提供し、高出力RFアンプのトランジスタ数を削減するため、アンプサイズとBOMコストを低減。最大動作周波数は500MHzで、レーザー光源やプラズマ光源、アマチュア無線リニアアンプなどに向く。
同製品は、他のLDMOSトランジスタと同様に、65:1のVSWRに対応。反射エネルギー吸収は、1.25kWのMRFE6VP61K25Hに対して50%増加し、信頼性を向上した。また、エアキャビティセラミックパッケージ採用で、既存のシステムに簡単な微調整だけで組み込めることから、プリント基板(PCB)の再設計が不要になるという。
MRF1K50Hのオーバモールドプラスチックパッケージ版となるMRF1K50Nは、MRF1K50Hに比べて熱抵抗を30%低減。同社のパッケージ技術がRFトランジスタの性能向上を可能にし、厳格な寸法公差によってアンプの製造性も向上しているという。
両製品は100MHz時に80%の効率、23.5dBのゲイン、135Vの降伏電圧を提供。どちらもサンプル出荷中で、量産開始は2016年7月を予定している。量産出荷開始後には長期製品供給プログラムが適用され、最低15年の供給体制が確保されるとした。
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