正確で安定した測定結果を得るには、測定器に影響を与える外来ノイズからの影響を受けないようにする必要がある。ノイズ対策は、放射や伝送で伝わるノイズ信号を信号線や測定器に混入させないようにする工夫であり、ノイズ源の性質によって対策は異なる。
ノイズ対策で最初に行うのは、ノイズ源自身のノイズ発生を小さくすることである。ノイズ源のノイズ発生を小さくできない場合は「接地の取り方、配線の引き回し、信号線へのフィルターの挿入、シールドの実施」により測定器へのノイズ混入を防止する。デジタルマルチメーターでのノイズ対策の一例を下図に示す。
通信インタフェースを使ってPCと接続する場合、通信ケーブルを介して測定器にノイズが混入することもある。そのため、通信ケーブルがノイズ源に近づかないように配線を行い、必要であればフェライトコアをケーブルにつけてコモンモードノイズ対策を行う。
デジタルマルチメーターはさまざまな測定対象の電圧や電流などを測定するので、対象物に合わせたアクセサリーが測定器メーカーから提供されている。これらを有効に使うと効率的な測定が可能となる。下図はキーサイト・テクノロジーが測定のために提供している、ベンチトップ型デジタルマルチメーター向けのアクセサリーである。
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