3Dカメラシステム向けToFイメージセンサー：インフィニオン IRS2976C

インフィニオン テクノロジーズは、pmdtechnologiesと共同で、3Dカメラシステム向けのToFイメージセンサー「IRS2976C」を発表した。比較的低コストのフロントサイド照明イメージセンサーでありながら、30％以上の量子効率を有する。

[EDN Japan]

　インフィニオン テクノロジーズは2023年2月、pmdtechnologiesと共同で3Dカメラシステム向けのToF（Time-of-Flight）イメージセンサー「IRS2976C」を発表した。10m以上の測定範囲が可能で、既にエンジニアリングサンプルの提供を開始している。

ToFイメージセンサー「IRS2976C」と使用イメージ 出所：インフィニオン テクノロジーズ

　IRS2976Cは、イメージセンサーファミリー「REAL3」の製品となる。裏面照射型（BSI）CMOSイメージセンサーしか達していなかった30％以上の量子効率を、比較的低コストの前面照射型（FSI）CMOSイメージセンサーでありながらも有する。モバイル機器のディスプレイ下で動作可能で、顔認証レベルはGoogleが定義した「クラス3（Strong）」に適合した。

pmdtechnologiesのSBI技術を実装

　他のREAL3製品と同様に、pmdtechnologiesのSBI（Suppression of Background Illumination）技術を各ピクセルに実装していて、ハイダイナミックレンジおよび直射日光下においても堅牢なデータを提供する。

　システムVGA解像度の深度ポイントは640×480。サイズは23mm²となっていて、従来品「IRS2877C」とドロップイン互換性を有する。

　スマートフォンのセキュア認証や決済端末、VR（仮想現実）およびAR（拡張現実）ヘッドセット、サービスロボット、スマートドアロックでの用途に適する。