サンケン電気は、産業機器向けの3相ブラシレスモータードライバーとして、650V耐圧の「SAM265M50BS3」、1200V耐圧の「SAM212M05BF1」「SAM212M10BF1」を発表した。出力スイッチング素子や制限抵抗付きブートストラップダイオードなどを搭載する。
サンケン電気は2023年12月、産業機器向けの3相ブラシレスモータードライバーとして、650V耐圧の「SAM265M50BS3」、1200V耐圧の「SAM212M05BF1」「SAM212M10BF1」を発表した。
いずれも出力スイッチング素子や制限抵抗付きブートストラップダイオード、プリドライバー、温度検出用サーミスターを搭載している。基板上にチップなどを直接実装できるDBC(Direct Bonding Copper)構造により、同社の従来品に比べてモールド体積を40%以上低減した。実装密度が向上したことで、チップの小型化に寄与する。
温度検知用のサーミスターをDBC基板上に設置したことで、温度検出精度や急な温度変化に対する追従性が向上した。また、電源電圧低下保護機能や過電流保護機能、保護回路動作時のエラー信号出力、シャットダウン信号入力などの機能を備えた。過電流保護は、保持時間の調整が可能だ。
出力電流は、SAM265M50BS3が50A、SAM212M05BF1が5A、SAM212M10BF1が10Aとなる。ソフトリカバリー性能に優れたフリーホイールダイオードを搭載し、ターンオン時のスイッチングノイズを低減している。
パッケージは、52.5×31.0×5.6mmのDIP30を採用。大型産業機器での3相モーター駆動として、パッケージエアコン用コンプレッサーやサーボモーター、汎用インバーターといった高電圧、大電流用途に適する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.