マイクロプロセッサは、メーカー各社によってハイエンド向けからローエンド向けまで、ニーズに応じて細分化された製品ラインアップが展開されています。詳細な製品型番を検討する前に、代表的な応用例や製品の特徴を確認し、開発しようとしている製品がどのケースに当てはまるかを理解することで、マイクロプロセッサの選択が簡単になります。マイクロプロセッサを使用した製品の代表例と、それぞれのユースケースに応じたマイクロプロセッサの選定指標を表1に分類しました。
マイクロプロセッサの選定指標については、STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)が提供するマイクロプロセッサの製品を例に、シングルコアプロセッサ、マイコン内蔵プロセッサ、GPU内蔵マルチコアプロセッサ、GPU/NPU内蔵マルチコアプロセッサの4種から、適合するケースが多いものに〇をつけています。あくまで選定指標であり、〇がついていなくても適合するケースもあるため、使用できないわけではない点に注意してください。
大まかな製品分類を選択した後は、各コンポーネントとマイクロプロセッサ間の接続に使用する通信インタフェースをリストアップし、必要なインタフェースを備えたマイクロプロセッサを選択していきます。
マイクロプロセッサで使用できる代表的なインタフェースを表2に示します。
機能 | インタフェース |
---|---|
有線ネットワーク接続(Ethernet) | RMGII、RMII |
無線LAN | SDIO、PCIe |
Bluetooth | UART |
USBデバイス(ファームウェアアップデート等) | USBOTG、USBDRD |
USBホスト | USBHOST |
ディスプレイ表示 | パラレルRGB、MIPI-DSI |
カメラ入力 | パラレルカメラインタフェース、MIPI |
音声入出力 | I2S |
ストレージデバイス(MicroSDカード) | SDIO |
表2:プロセッサで使用可能な機能と対応するインタフェース |
必要なインタフェースの数からマイクロプロセッサを選択できるWebサイトや検索用ソフトウェアもメーカー各社から提供されているため、ぜひ活用してみてください。STが提供するSTM32MP1シリーズは、Web上の製品一覧表にある製品選択フィルターを利用して探すことができます(図1)
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