ケイデンス・デザイン・システムズは、車載向けのDSP(デジタルシグナルプロセッサ) IPコア「Vision 341 DSP」「Vision 331 DSP」を発表した。4Dイメージングレーダー用途向けの「Cadence Tensilica Vision 4DR Accelerator」との併用で、3倍以上の性能向上が可能になる。
ケイデンス・デザイン・システムズは2024年2月、「Tensilica IP(Intellectual Property)」ポートフォリオの一環として、車載向けのDSP(デジタルシグナルプロセッサ) IPコア「Vision 341 DSP」「Vision 331 DSP」を発表した。
Vision 341 DSPは1024ビットで、Vision 331 DSPと比べて2倍のMAC(積和演算)性能を有する。同社従来品の「Vision 230 DSP」と比べて性能が最大6倍向上した。Vision 331 DSPは512ビットで、特定の4Dイメージングレーダーに対し、最大4倍のワークロードに対する性能およびエネルギー効率を提供する。
また、4Dイメージングレーダー用途向けの「Cadence Tensilica Vision 4DR Accelerator」と併用することで、Vision 341 DSP単独と比べて3倍、Vision 331 DSP単独と比べて5倍の性能向上が可能になる。Vision 4DR Acceleratorは、2024年4〜6月期の一般出荷を予定している。
ともにTIE(Tensilica Instruction Extension)言語に対応。命令セットをカスタマイズできる。また開発者は、同社のSDK(ソフトウェア開発キット)「Cadence NeuroWeave」を利用できる。
コンピュータビジョンやレーダー、イメージング、LiDAR用途に向けに、1700以上のOpenCVベースのVisionライブラリ関数やSLAM Library、レーダーライブラリ、PCL(Point Cloud Library)、OpenCL、Nature DSPライブラリ、Halideのコンパイラをサポートした。いずれのコアも、ASIL B(ランダム故障)およびASIL D(システム故障)認証を取得している。
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