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高精度位置検出を実現する16ビット誘導式位置センサー、Melexisロボティクス、産業など向け

Melexisは、ロボティクスや産業用途、モビリティ向けの16ビット分解能の誘導式位置センサー「MLX90514」を発表した。高い耐ノイズ性と絶対位置検出を実現している。

» 2025年12月22日 12時30分 公開
[EDN Japan]

 Melexisは、ロボティクス、産業、モビリティ用途向けに16ビットの誘導式センサーを発表した。新しいデュアル入力のMLX90514は、SSI出力プロトコルを通じて、高い耐ノイズ性を備えた絶対位置検出を実現する。

 [クリックで拡大] 出所:Melexis

 Melexisによれば、ロボットの関節制御、産業用モーターの整流、eモビリティのドライブシステムといった用途では、高精度なフィードバック、小型フォームファクター、低レイテンシーの応答、環境ストレス要因への耐性、そして容易な統合を備えたセンサーが求められるという。

 同社はまた、これらのセンサーは光学式エンコーダーや磁気式ソリューションの制約を克服する必要があり、MLX90514は非接触の誘導式測定原理によってそれを実現していると説明した。これによって、厳しい動作環境においても安定して再現性の高い性能が得られる。

 誘導式測定原理は永久磁石を必要としないため設計の手間を低減でき、さらにPCBベースのコイル設計によって組み立てを簡素化し、コスト削減にも寄与するという。加えて、このセンサーは光学式ソリューションと比較して、粉じん、機械的摩耗、汚染に対して高い耐性を備える。動作温度範囲は−40〜+160℃だ。

 誘導式センサーのデュアル入力アーキテクチャは、2組のコイルからの信号を同時に処理し、IC上でバーニア角を算出する。このアーキテクチャによって、単一ICで位置検出を集約でき、外付け回路を削減するとともに精度を向上させる。

 MLX90514は同期した測定も保証していて、「eバイクやオートバイ、ロボット関節においてモーターの入力位置と出力位置の双方を測定するような用途で、強化された機能安全にも対応する」と述べている。

 絶対回転運動および直線運動の位置検出を対象とするMLX90514は、最大16ビットの位置分解能とゼロレイテンシー測定を提供し、0.1度未満の精度で、厳しい環境下でも高精度な制御を可能にする。その他の特長として、5V電源、直径20〜300mmのコイル、最大400mmの直線変位に対応する。

 この誘導式センサーはプラグアンドプレイ構成を提供する。エンジニアが設定する必要があるパラメーターは、オフセット補正と直線化といった限られた項目のみで、システム統合を迅速化できる。

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