Cirrus Logicは、車載用途向けにAEC-Q100準拠のハプティックドライバー「CS40L51」「CS40L52」「CS40L53」を発表した。高精細な触覚フィードバックを実現する製品だ。
Cirrus Logicは、コンシューマー機器やスマートフォン向け触覚技術で培った専門性を生かし、新しいクローズドループ型ハプティックドライバーを車載用途に展開する。「CS40L51」「CS40L52」「CS40L53」の3製品で、AEC-Q100車載規格に基づく信頼性認証を取得した、同社初の初のハプティックドライバーソリューションだ。
CS40L51/52/53は、高性能な15VクラスDアンプ、昇圧コンバーター、電圧および電流監視用A-Dコンバーター、波形メモリ、Halo Core DSPを集積している。設計を簡素化するだけでなく、リアルタイムのクローズドループ制御によってアクチュエーターの応答を改善し、周波数帯域を拡張することで、より優れた触覚効果を実現する。さらに、独自アルゴリズムがアクチュエーターの性能を動的に調整し、正確で高精細な触覚フィードバックを実現するという。
CS40L51/52/53は、インタラクティブディスプレイ、ステアリングホイール、スマートサーフェス、センターコンソール、スマートシートなど、車室内のさまざまなインタフェースにおいて、より没入感があり直感的な触覚ユーザー体験を提供するよう設計されている。これらのデバイスは、さまざまな動作条件下での動作に対応する。
高度なクローズドループハードウェアとアルゴリズムによって、アクチュエーターの応答時間を短縮し、使用可能な周波数帯域を拡張することで、より幅広い触覚効果を生成できる。
それぞれの概要は、以下の通りだ。
CS40L51は、高度なセンサーレス速度制御(SVC)、リアルタイムのオーディオから触覚への同期(A2H)およびアクティブ振動補償(AVC)を提供し、没入感のある高忠実度のフィードバックを実現する。
CS40L52は、高度なクローズドループ制御SVCを備え、応答時間の短縮、周波数帯域の拡張、製造ばらつきや温度変動の補償によって、システムの触覚性能をリアルタイムで最適化する。
CS40L53は、クリック補償アルゴリズムを提供し、アクチュエーターの製造特性に基づいて触覚効果を調整することで、システム間で一貫した触覚フィードバックを可能にする。
これらの触覚ドライバーは、34ピンのウェッタブルフランクQFNパッケージに収められている。車載用途向けにAEC-Q100グレード2に準拠していて、動作温度範囲は−40℃〜+105℃だ。
CS40L51、CS40L52、CS40L53のエンジニアリングサンプルは現在提供中で、量産は2025年12月に開始予定だ。
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