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Neural-ARTアクセラレーターってどんな機能?Q&Aで学ぶマイコン講座(118)(1/3 ページ)

マイコンユーザーのさまざまな疑問に対し、マイコンメーカーのエンジニアがお答えしていく本連載。今回は、初級者の方からよく質問される「Neural-ARTアクセラレーター」についてです。

» 2026年08月31日 11時00分 公開

過去の質問一覧はこちら

 素朴な疑問から技術トラブルなどマイコンユーザーのあらゆる悩みに対し、マイコンメーカーのエンジニアが回答していく連載「Q&Aで学ぶマイコン講座」。

 今回は、初級者から多く寄せられる質問です。

質問です

 Arm Cortex-M55の「AIアクセラレーター」については、前回の「Q&Aで学ぶマイコン講座(117):Arm Cortex-MのAIアクセラレーターってどんな機能?」でよく理解できました。その記事で触れられていた「Neural-ARTアクセラレーター」とは、どんな機能ですか?

回答です

 「Neural-ARTアクセラレーター」とは、STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)が独自に開発した「AIアクセラレーター機能(以下、ST Neural-ARTアクセラレーター)」です。STM32N6シリーズ*1)に内蔵されていて、ディープラーニングの推論処理を高速かつ低消費電力で実行するためのエンジンになっています。Arm Cortex-M55のAIアクセラレーター機能であるMVE(M-Profile Vector Extension)とは、独立した機能なので、Arm Cortex-M55と協調して、AI処理を高速に実行できます。

 AI処理を高速に実行するだけでなく、システム全体の消費電力の削減、ネットワーク負荷の低減、レイテンシの低減など、大きなメリットをもたらし、より高速で応答性の高いAI駆動型アプリケーションを実現できます。

<strong>図1:STM32N6シリーズのブロック図</strong> 図1:STM32N6シリーズのブロック図[クリックで拡大]

 性能、処理機能、CPU(Arm Cortex-M55)側とのインタフェースなどの特徴を挙げると、次のようになります。

性能

  • 性能:600GOPS(Giga Operations Per Second)
  • 消費電力効率:3TOPS/W(Tera Operations Per Second/Watt:消費電力1W当たりの演算性能)

ニューラルネットワーク処理

  • 再構成可能CNN(畳み込みニューラルネットワーク)推論エンジン搭載(畳み込みとは、対象データの全てを取り出すのではなく、フィルターにかけて特徴だけ取り出す手法です)
  • ハードウェアレベルで幅広い種類のアーキテクチャにわたるニューラルネットワーク処理を加速可能
  • ディープニューラルネットワーク推論用ハードウェアを動的に相互接続し、柔軟な専用ストリーム処理が可能

マイコンに統合されたインタフェース

  • 内部レジスタ設定用AHBスレーブインタフェース
  • データ転送用2本の64bit AXIマスターインタフェース
  • 割り込みラインと割り込みトリガー
  • 外部メモリアクセス最適化(専用キャッシュ内蔵)

*1):STM32N6シリーズ

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