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100V超の過電圧に対応可能な保護コントローラIC、過電流保護も備えるリニアテクノロジー LT4363

過電流保護を備えたサージ保護用コントローラICである。サージを検出すると、電源と負荷回路の間に挿入したnチャネルMOSFETをオフに切り替える役割を果たす。このコントローラICの電源をクランプすれば、100Vを超える高電圧にも対応することが可能だ。

» 2012年01月17日 14時46分 公開
[EDN Japan]

 リニアテクノロジーは2012年1月、電源ラインに発生した高電圧サージを設定値以下に抑えることで、後段の電子回路を保護する機能を備えた過電圧保護コントローラIC「LT4363」を発売した。定格は100Vだが、このICの電源をクランプすればさらに高い電圧にも対応できる。過電流に対する保護機能も備えた。−60Vまでの負電圧にも耐えられるため、車載バッテリなどの条件が悪い電源から負荷回路を保護する用途にも適している。


図1

 nチャネルMOSFETを外付けして使う。具体的には、電源ラインに直列にMOSFETを挿入しておき、このコントローラICが電源ラインの過電圧を検出するとMOSFETをオフに切り替えて電源経路を遮断して、負荷回路を保護する仕組みだ。

 過電圧検出後の動作が異なる2品種を用意した。1つは、保護動作後にラッチオフする「LT4363-1」、もう2つはクールダウン期間の後にリトライを行う「LT4363-2」である。

 動作電圧範囲は4〜80V。自動車において、気温が低いときにバッテリの電圧が一時的に下がるコールドクランク時も動作可能だ。過電流保護動作の応答時間は5μs未満。4mm×3mmの12端子DFNおよびMSOPパッケージの他、高電圧端子間の間隔を広げた16端子SOパッケージで供給する。1000個購入時の参考単価は248円(税込み)から。既に量産を始めている。

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