TDK-EPCの「ZCAD-Dシリーズ」は、薄型化が進むテレビの背面部に組み込めるように低背化したクランプフィルタである。
TDK-EPCは2012年2月、同社従来品と比べて最大30%の低背化を実現したクランプフィルタ「ZCAD-Dシリーズ」を発表した。主な用途は薄型テレビの電源ラインやスピーカラインのEMC対策用ノイズフィルタである。同年4月から10万個/月の規模で量産を開始する。
同社のクランプフィルタは、円筒形のフェライトコアを縦割りにして樹脂ケースに一体化した構造が特徴となっている。しかし、薄型化が進むテレビの背面部内の配線でクランプフィルタを利用するにはさらに厚みを減らした製品が必要になる。ZCAD-Dシリーズは、フェライトコアの焼成方法を工夫することで、ノイズ吸収効果を維持しながらも最大30%の低背化を実現している。
ZCAD-Dシリーズは3つの品種がある。それぞれの外形寸法、インピーダンス(100MHz時)、サンプル価格は以下の通り。「ZCAD10D」は、27.0×14.5×10.0mm、95Ω、20円。「ZCAD13D」は、34.0×20.0×13.0mm、150Ω、35円。「ZCAD20D」は、35.0×30.0×20.0mm、210Ω、70円。使用温度範囲は−25〜85℃で、3品種共通となっている。
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