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多チャネルのアナログ電源をデジタルインタフェースで管理できるICが登場リニアテクノロジー LTC2974

アナログ制御方式のDC-DCコンバータを複数個、まとめて管理できる。機器のホストマイコンとI2Cインタフェースで接続し、PMBus準拠のコマンドセットを利用して、電源のモニタリング情報を送ったり制御情報を受けたりすることが可能だ。

» 2012年02月24日 07時30分 公開
[EDN Japan]

 リニアテクノロジーは2012年2月、複数のDC-DCコンバータで構成する多チャネルの電源システムに向けた管理IC「LTC2974」を発売した。LTC2974は、ホストマイコンとI2Cインタフェースで接続して、PMBusに準拠したコマンドセットを利用することにより、マイコンに電源の情報を送信したり、マイコンから制御情報を受け取ったりする役割を果たす。同社によれば、「この管理ICを使うことで、デジタルインタフェースや外部制御機能を備えないアナログ制御方式の電源を『デジタル制御化』できる」としている。無停電電源装置(UPS)の他、車載機器や医療機器、ビデオ機器、ネットワーク機器などの電源システムに向ける。

図1 図1 ホストマイコンとPMBusでやりとりし、このIC単体で4チャネルのDC-DCコンバータを管理できる。

 LTC2974は単体で4チャネルの電源を管理できる。1線式の同期バスを使ってこのICを複数個カスケード接続すれば、5チャネル以上の電源システムにも対応可能だ。管理対象の電源の情報としては、出力電圧や出力電流、外部温度を電源ごとに個別にモニターできる。こうした情報を元にパワーMOSFETのオン抵抗(RDS(ON))やインダクタの直流抵抗(DCR)の変動を補償することが可能だ。さらに、多チャネルの電源のシーケンス制御機能も備えており、RUN(実行)ピンを備えるDC-DCコンバータ制御ICであれば、品種を問わずに、その制御ICで構成した電源の出力をトラッキングしたり時間軸に沿ったシーケンス制御を実行したりできる。

 パッケージは9×9mmの64端子QFN。1000個購入時の参考単価は885円(税込み)から。

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