STマイクロエレクトロニクスの6軸モーションセンサーは、現行品に比べ消費電力を最大40%削減できる。また、高度なモーション検知機能をサポートしたことにより、携帯電話機などの機器をゆっくり回転させることでパノラマ写真を撮影したり、腕を振ることで地図のスクロールを行ったりすることができる。
STマイクロエレクトロニクスは2013年12月、現行品に比べ消費電力を最大40%削減できる6軸モーションセンサーを発表した。また、高度なモーション検知機能をサポートしたことにより、携帯電話機などの機器をゆっくり回転させることでパノラマ写真を撮影したり、腕を振ることで地図のスクロールを行ったりすることができる。すでにサンプル出荷を始めており、2014年前半には量産を開始する予定だ。
新製品は、モーション検知機能とARM Cortexプロセッサコアを組み合わせたスマートセンサーファミリ「iNEMO」として新たに追加した。「LSM6DB0」、「LSM6DS1」、「LSM6DS0」の3製品がある。3軸加速度センサーと3軸ジャイロセンサーを同一のシリコンウエハー上に形成しているため、機器の縦向きや横向きといった単純な検出に加えて、方向やジェスチャ認識といった高度なモーション検知機能を備えている。
また、加速度センサーのゼログラムレベルオフセットを低減し、検出範囲を狭く設定すればジャイロセンサーのノイズ比率を標準0.008dps/√Hzまで低減できるという。消費電流は2mA以下と低い。パッケージの外形寸法はLSM6DS0とLSM6DS1が3×3×0.8mm、LSM6DB0が3×3×1mmである。
特に、LSM6DB0はセンサー関連の全ての機能(ソフトウェア)をチップ上で実行でき、アプリケーションの遅延を最小限に抑えることができる。しかも最新のモバイルOSである「Android Kit-Kat 4.4」で策定されているセンサー関連の全機能を実行することができるという。LSM6DS1は、地磁気センサーや環境センサーなどと連動して動作するセンサーハブの機能を備えている。これに対してLSM6DS0は、センサーハブ機能を内蔵したベースバンドチップとの組み合わせに適している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.