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最大8kmの通信を実現、富士通コンポーネントの特定小電力無線モジュール富士通コンポーネント MBH7SLZ01

「MBH7SLZ01」は、スペクトラム拡散方式を用いることで最大8kmまで安定したデータ伝送を可能とする920MHz帯の特定小電力無線モジュールである。農場や河川、トンネル監視用のテレメータやテレコントロールといった用途に向ける。

» 2014年03月28日 12時29分 公開
[EDN Japan]

 富士通コンポーネントは2014年3月、スペクトラム拡散方式を用いることで最大8kmまで安定したデータ伝送を可能とする920MHz帯の特定小電力無線モジュール「MBH7SLZ01」を発表した。2014年6月よりサンプル品の供給を始める。農場や河川、トンネル監視用のテレメータやテレコントロールといった用途に向ける。

 MBH7SLZ01は、920MHz帯テレメータなど無線設備の標準規格である「ARIB STD-T108」に準拠している。変調方式としてスペクトラム拡散技術を採用することで、耐雑音特性を改善させることができた。これにより、試作品では最大8kmまで安定してデータ伝送が行えることを確認した。送信出力レベルは0〜+13dBmで切り替えが可能である。周波数帯域は200kHz、400kHz、600kHzで、伝送レートは最大18kビット/秒(600kHz時)。コントローラとのインタフェースとしてUARTを用意している。電源電圧は2.5〜3.3V。動作温度範囲は−30〜85℃である。

920MHz帯の特定小電力無線モジュール「MBH7SLZ01」の外観

 アンテナはモジュール本体に内蔵されており、国内電波法の認定も取得する予定なので、規格認証などに関わる工数や時間を削減することができる。外付けのアンテナを利用することも可能だ。MBH7SLZ01は、独自の通信プロトコルを採用しているため、簡単なコマンドで通信設定を行うことができるという。親機と子機の1対1通信はもとより、親機から複数の子機に対する同報通信、さらには通信の中継なども設定を変えることで可能となる。モジュールの価格はオープン。

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