富士通コンポーネントは、100Gビット/秒と高速伝送に対応できるマルチモードQSFP28アクティブ・オプティカル・ケーブル(AOC)のサンプル出荷を始めた。「InfiniBand EDR」や「100Gigabit Ethernet」の伝送速度に準拠しており、伝送距離は最大100mまで可能である。サーバーラック間やサーバー間といった近距離高速伝送用途に向ける。
富士通コンポーネントは2014年1月、100Gビット/秒と高速伝送に対応できるマルチモードQSFP28アクティブ・オプティカル・ケーブル(AOC)のサンプル出荷を始めた。「InfiniBand EDR」や「100Gigabit Ethernet」の伝送速度に準拠しており、伝送距離は最大100mまで可能である。サーバーラック間やサーバー間といった近距離高速伝送用途に向ける。
新製品は、QSFP28 MSA(Quad Small Form-factor Pluggable 28 Multi-Source Agreement)に準拠した4チャネル光トランシーバ。1チャネルあたりの伝送速度は25Gビット/秒で動作し、4チャネル使って100Gビット/秒の高速伝送を実現する。
新製品には、富士通研究所が開発した2つの技術が採用されている。1つは「オーバー・ドライブ・テクノロジー」である。VCSELドライバに3タップFIRプレエンファシス機能が搭載されている。この機能は高い周波数領域で減衰した伝送信号の周波数特性を改善する変調技術であり、既存の14Gビット/秒用VCSELで25Gビット/秒の伝送を可能にした。
もう1つは「次世代高速光エンジン構造」を採用したことである。この技術はレンズシートをシート状光導波路とFPCで挟んだ3層構造となっている。これによって、光エンジンのコストを低減することが可能となった。レンズシートはナノインプリント技術を用いて作成し、FPC基板上に光学素子とICチップを実装した。さらに、パッシブアライメント実装技術により、シート状光導波路を積層している。
なお、高速光エンジンと電気信号の接続には、同社のFPCコネクタ「FCN-152J」シリーズを用いた。
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